「日本はそこまで女性差別大国だろうか?」という記事になんとも言えない書き込みがあり、悪い方で一瞬注目された。とは言え、これは丁度良い機会でもある。前々から一度この記事への反響について触れたいと思っていたからだ。
記事への反響といえばコメントや拍手数などである程度は測れる。拍手数とはまた別の尺度として拍手メッセージの多さというものがある。例えば拍手数が20程度の当ブログとしては拍手数が少ない方の記事への拍手メッセージが文字数では平均的な記事の5倍くらいあるときがある。この女性差別の日本の現状について語った記事へはそれこそ多数の「女性からのメッセージ」が届いた。圧倒的多数の支持のメッセージだった。1通「まだ女性差別はあると思う」といった趣旨のメッセージがあり、それも貴重なご意見として有難く拝読した次第。ああいった記事へのも女性からの支持が大きかったことに安堵した。盲目的に「女性が差別されている!」とまるで一方通行な意見を通そうとする女性は皆無で、むしろ女性として差別されているという意識がないというご意見が多数だった。
差別されている女性がまったくいないとは言わない。実際に舛添都知事の過去の発言の数々や都議会のみならず次から次へと事例が挙げられた男性議員たちの女性議員への言葉の暴力を見るに恥ずかしながらこの日本でも女性を軽視してセクハラ発言を繰り返す馬鹿な男は一人や二人ではないのだ。女性差別はないと開き直るのではなく、事実に基づいた検証と改善は必要なことだ。但し、あくまでも客観性と公平性を担保しつつ、本当の女性差別だけを見ていかなければならない。そう、繰り返すが「本当の女性差別」をだ。
拍手メッセージの多くから感じたことは、女性から見ても「それは女性だから差別されたことなの?」という事例が数多くあるようなのだ。これを男性が指摘するとそれこそ大騒ぎになってしまう可能性すらあるデリケートな問題なのだが、それをまったく疑問視しないからこそむしろ本当の女性差別を改善する上での足枷にすらなってしまっている。
具体的にいえば、「女性だから昇進しなかった」のであるか「その人物の能力・実績の問題で昇進しなかった」のかは明確に区別するべきだ。この区別が難しいのだろうが安易になんでも「女性差別」に結びつけることはむしろ女性の地位を下げる愚行だ。例えば、昇進する為の条件を全て満たしているというのに昇進できなかった女性がいたとしたら、その直属の上司や取締役会に女性差別が無かったか否かの調査は妥当なところだろう。昇進できなかった女性が昇進の条件をいくつも未達成だったときにまで「女性差別だ!」と会社内部ではなく友人や家族など、外に向けて剣幕になって怒った女性がこの日本で過去にまったくいなかったと言えるだろうか?その剣幕になった女性の言い分だけしか聞いていない人々がそれをまた他の人に伝達してはないだろうか?今、ヒステリックに「女性が差別されている!」と叫ぶフェミニスト団体の幹部たちなどは、こういう疑問を投げかけることすらにも猛烈に怒る場合があるのだ。聞く耳は持たぬが自分の意見だけは全部聞け!ってなフェミニストが全くいないと言えるだろうか?
東大・京大や海外の名門大学の卒業生の男女比はどうだろうか?男女比が5:5で数十年も推移した上でその卒業生たちが経験と年齢を重ねた頃に上場企業の取締役や上級国家公務員の男女比に明らかな女性蔑視の傾向が見て取れるのならば「女性差別がある」と納得できる。実際のそういう難関大学の男女比は皆さんもご存知のことだろう。男子学生が圧倒的に多いのだ。こういう客観的なデータはまったく無視して、全て女性差別で片づけようとすることはフェアではない。しかしながら女性差別を訴える側はいくつものアンフェアなデータを出して叫ぶことが許されて、男性がちょっとでもこういった事を言えば、フェミニストたちからはまるで女性差別をしている酷いヤツ扱いだ。本当は客観的事実のみで議論するべきでは?という単純な話なのだ。
日本の女性の大多数は女性差別を叫ぶ女性たちが虚実入り混ぜて彼女たちの都合の良いように解釈して問題視していることを分かっているのだろう。拍手メッセージにはそういうご意見が多数でだいぶ救われた。自分に問題があったり、単に女性だからではない理由で不遇な扱いを受けたと感じた女性がなぜかそれを女性差別とくっつけて話すから話がややこしくなるのだ。例えば当ブログの管理人であるミジンコが「努力不足な上に協調性にも欠ける問題児」であったとする。それなのに思うように出世できない状況で「男なんで昇進できない!」と言ったところでそれは問題の本質を見誤っているに過ぎない。要は努力して協調性を持てば解決することだ。「努力はイヤ、協調性なんて知らない!私は私!」なんて女性が女性差別を言い訳にしていないだろうか?実際、そういうことを他の女性たちが見抜いているからこそ女性からも支持されていない女性っているのだと思う。なんでもかんでも差別とすればそれはラクなことなのだが、本当は性別の差別以前にもっと単純な本人の問題や課題があるのだと見ている。
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