非常にクエスチョンマークのつく話題。う~ん、呼び方の問題だろうか?
「障害者」どう表現 吹田市が新しい呼称募集 大阪(msn 産経ニュース)
一部抜粋:
「障害者」という言葉の印象にマイナスイメージがあるとして、吹田市は市の印刷物や広報紙などに「障害者」に替わる新しい呼称を使用することを決め、募集を始めた。呼称を選考する市民委員2人もあわせて募集する。
吹田市では「害」という言葉のマイナスイメージを緩和するため、今年2月から「障がい者」と表記してきた。しかし、「『障害』は個人ではなく社会の仕組みや街のあり方に存在する」との考えから、抜本的な見直しを決めたという。
こうした表現をめぐっては、松原市が「高齢者」や「老人」に替わる新しい呼称として「元希者(げんきもん)」を採用し、イベント名や広報紙に使用している例がある。
ああ、そういえばあったなぁ(過去形)、元希者(げんきもん)って。
障害者という言葉にマイナスイメージがあるのだとしたら、それは「害」という漢字が使われているからではない。障害者にマイナスイメージを持っている人間がいる限り、障害者と呼ぼうが、障がい者と呼ぼうが、しょうがいしゃと呼ぼうが根本的な解決とはほど遠い。
これ日本だけの話でもなくて、20年くらい前のアメリカでもHandicapped Peopleが差別的だとしてPeople with disabilitiesとしようという動きがあり、実際に今では両方が使われている。
ただし、会話ではなかなかPeople with disabilitiesは聞かない。標識なんかでは見かけるけれど。実際は、今もってHandicapという言葉が使われているし、それを「差別だ!」なんて騒ぐ人を見たことがない。呼び方の問題ではないのだ。
障害者への接し方にルールを設けること自体が障害者と健常者の間に溝を作っているように思える。
ミジンコの大学時代のコンピューターサイエンスの恩師は車イス。ミジンコが在学中に師の車イスが電動になったときには皆が嘆いたものだった。車イスを押すチャンスを得て少しでも自分を覚えて貰えることに皆が必死だったからだ。ミジンコはご指名を受けて、学内を師と移動することを誇らしく思った。なにしろ自分が教授に認められたコンピューターサイエンス学部の学生と学内に広報しているようなものなのだから。
そのチャンスがもう無くなったことは学部の学生にはバッドニュースだった。
翌月、師の車イスが手動式に戻った。師曰く「操縦が疲れる。」とのことだったが当時は画期的だった試作版エアーマウスを自在に操る人だったので本当かどうか。学生が電動車イスにガッカリしたとの噂を聞いたのだとミジンコはすぐに解った。
障害を持つ師と、多くは健常者の学生たち、障害者をどう呼ぶかなんて議論が出ない環境だった。
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