国内にいるとテレビ報道の質の低さに萎える。それでも自宅や会社の至るところにテレビは設置してあり、最近はマスコミの不穏な動きを察知するためだけに自称・報道番組を視聴する日々。
「仕分け作業が始まったこと」や「前原国交相と小沢一郎の確執」などは散々報道するものの、いかに日米関係が悪化しているのかはさほど報道しないマスコミ。日米開戦以来、最も日米関係が悪化しているのにも関わらずにジャーナリズムを理解していない自称ジャーナリストたちは自分たちが言いたいことだけを垂れ流す。自分の思い込みを世間に広めるのではなく、世の中に伝えるべき重要な事柄を客観性を持って伝える、それこそがジャーナリズムなのだが、その当たり前のことを追求するジャーナリストに日本ではなかなかお目にかかれない。
国内のマスコミはそれでも自分たちがジャーナリストだと自称するのだからおめでたい。
冷え込む米日関係 - ジャパン・バッシングならぬ「ジャパン・ディッシング」 (WSJ ― ウォール・ストリート・ジャーナル)
このコラム(意見書)が、世界に向けて発信されたのが昨日。2chではかなり盛り上がっていたが、なんでかテレビニュースで触れられているところを見かけなかった。昨日から各チャンネルのニュース番組を見てはいるのだがこのコラムには触れていない。ワシントンポスト紙の「鳩山首相はloopyだ」という表現以上にミジンコにはインパクトがあったのだが、それでも日本のマスコミはこの件をスルー。ニュージーランド在住のこのブログの訪問者の方からもこの件についてのご連絡があった。これ日本にとっては大問題なのだから、日本人として無視はできないことのはずだ。ウォール・ストリート・ジャーナルについては説明は不要だろう。あのウォール・ストリート・ジャーナルで日本分析で著名なアナリストが米国による「ジャパン・ディッシング(日本を無視政策)」が始まっていると書いているのだ。この意見を受けて反応ができないようなジャーナリストは鈍感なのか馬鹿なのか?
日本のニュース番組制作者たちはWSJを読んでいないのだろうか?(イヤミ)
WSJのコラムから抜粋:
米日同盟の決裂は誰も望んでいない。だが、鳩山首相が事態を何とか一変させなければ、両国関係は確実に後方に追いやられてしまうだろう。これには、自らの政権の掌握と連立パートナーの抑制、沖縄県民との現実的な基本合意の形成を含め、政治的手腕が要求される。だが現在までのところ、鳩山首相はその手腕をまったく持ち合わせていないように見える。
そうした政治的手腕が発揮されて初めて、鳩山首相は米政府と対等な協議ができる。だが、その時が来るまで、あるいは鳩山首相が辞任するまでは、数十年かけて築き上げられたアジアの安定と繁栄はジャパン・ディッシングによって脅かされ、既に多くの紛争に見舞われている世界にさらなる不透明さと緊張をもたらすことになりかねない。
鳩山由紀夫は最近「友愛」って言わなくなったような気がする。自分が友愛とはほど遠い存在であることを悟ったのだろうか、ただ単純に友愛に飽きたのか、ともかくloopyであることには変わりない。
日米関係が不安定になることにより、世界は確実に悪い方に傾く。平和な世の中をかき乱したいテロ組織は笑いが止まらないだろう。鳩山由紀夫の優柔不断さ、決断力の欠如が普天間問題のみならず世界の安定すらも害しているというWSJの意見には完全同意だ。それがこのたった数ヶ月で一国の馬鹿首相とそれをなんでかバックアップする馬鹿政党が作り上げた世界だ。日本だけで考える世界ではない、言葉通り「世界」だ。
今後、日本がするべきことは、近い将来の前任者(鳩山由紀夫)が行った数々の愚行を(不本意であろうが)謝罪して、日本は世界に責任があることを自覚している国である、今後は同じ轍は踏まないと世界に約束(発信)することだ。
マスコミ関係者はこのWSJのコラムを10回読むべきだ。10回では理解できない者もいそうだが・・・・・。
本来、このWSJのような意見が日本のマスコミから発信されるべきだった。
[24回]
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