ニューヨークの友人たちとメールのやり取り。
彼等からは「まただよ」という言葉が多かった。タイムズスクエアでの爆破未遂の件。
ミジンコにとっては、学生時代から今に至るまで東京の有名な場所よりもよほど歩いた回数が多いのがタイムズスクエア。世間知らずな学生時代をニューヨークで過ごしたことが良かったのか悪かったのか、アパートから歩いて行けたタイムズスクエアのNathans(日本でも有名なホットドッフ早食いコンテストを主催している老舗)のフライドポテトが好きだった。揚げたてのポテトにケチャップをたんまりかけて食べていたからずげぇ太ったw
タイムズスクエアに今もあるデリで当時の恋人への誕生日ケーキを買った。ケーキの上に「Be Fat!(太っちゃえ)」と書いた。そういうジョークが通じる相手だった。アメリカの学生は学期中は、ほとんど遊びに行く余裕がなく、授業にしがみついて、教授にしがみついて、レポートと本を常に携帯する。なのでデートらしいデートというと、学生主催のパーティーか、夜ゴハンを外食する程度。そのデートでもレポートと本は携帯する(苦笑)
タイムズスクエアというのはそれほど大きな区画でもなくて、日本のテレビでよく写るところでその半分(反対側が写っていないだけ)。
そんなに大きくもなく、そんなに凄い施設があるわけでもないタイムズスクエアだけれど、何十年歩いてもちょっとしたワクワク感があるのが不思議だ。
話は戻って友人たち、そしてミジンコも感じた「まただよ」。
またニューヨークがテロの標的にされた。ミジンコが学生時代にもワールドトレードセンターの根元に時限爆弾を満載したワゴン車が爆破された。あの巨大なビルを倒壊させようとしたテロだった。
そして9・11。今でも空港からの道のりで見えるマンハッタンの光景に心臓を掴まれたような感覚に襲われる。どの国に行ってもジャンボ機がビルに激突する光景がテレビで流され、その度にどうにもならない気持ちになる。
本当に「まただよ」なのである。ニューヨークは目立つ、目立つからこそ狙われるのだろうが、本当にニューヨーカーたちはウンザリしている。
テロリストに対して戦争で解決しようとした結果が今の世界だ。テロとの戦争なんて言葉はあまりにも現実を把握していない。テロは戦争をして勝てる相手ではない。戦争を仕掛ければテロリストは死ぬだろうが、死んだ数以上にテロリストは増えている。テロリストもテロとの戦いを表明している政府たちも、どちらも愚か者なのだ。
今、物凄い数のイラン系アメリカ人がアメリカで成功している。ミジンコと親交のあるシリコンバレーの経営者たちにもイラン系がとても多い。意外に思われるかもしれないが、他にもベイルート出身だったり、シリア出身の成功者だっている。そもそもアメリカでは出身地なんてどうでもいいといった雰囲気さえある。ミジンコだってアメリカ人だと思われているときが多い。テロってのは結局のところ、人種間だとか宗教間だとかの対立を口実にしたテロの首謀者たちの利己的な暴力なのだ。なので、そもそも、人種も宗教も問わないビジネスの世界ではとっくにテロとの戦いは解決している感すらある。要はお互い切磋琢磨して認め合う、これに尽きる。お互いのモチベーションの高さやインテリジェンスに触れたときに、宗教だとか政治だとかの話は吹き飛ぶのだ。単純に「おまえ、面白いやっちゃなー!」で解決する。
ニューヨークでテロ未遂。本当に「まただよ」なのだ。ああ、本当にウンザリする。
[11回]
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