ギリシャからの報道によると、同国北部カストリアなどで3日までに、毛皮用ミンクの飼育施設2カ所に何者かが侵入、ミンク計5万匹以上を逃がす事件があり、過激な動物愛護団体「動物解放戦線」が犯行声明を出した。
カストリアは毛皮産業で有名だが、声明は「吐き気を催させる毛皮の町」を狙ったものとしている。動物解放戦線はこれまでも、動物実験を行う製薬会社への爆弾テロなどを繰り返している。
ギリシャの毛皮産業団体は
被害総額は100万ユーロ(約1億800万円)以上とした上で、逃げ出したミンクの大半は猛暑のため死んだと主張している。
ソース元: msn 産経ニュース(共同通信)
このニュースは、日本ではそれほど取り沙汰されていないのかと思ったら産経は取り上げていた。
もはや「動物愛護団体」という名称そのものが「アタマのおかしいテロ組織」といった印象が強くなっている。日本の場合は、あのシーシェパードやグリーンピース・ジャパンなどの環境テロ組織が有名だが、それらの組織以外にも世界にはまだまだイカレた自称・動物愛護団体(環境保護団体)は数多く存在する。
今回の事件で「またしても動物愛護団体か!」憤る欧米人は多い。本当に「またか!」なのである。そもそも動物愛護を唱えておいて自己満足な犯罪ばかりを繰り返すのがこういう自称・動物愛護団体の典型的なパターン。今回の件でも、外に放たれた5万匹のミンクのほとんどは熱中症で死んでしまい、経済的にどん底に落ちているギリシアの毛皮産業は100万ユーロの損害を出している。
動物愛護団体を称する者たちが、あろうことか5万匹もの飼育されていた動物が自然に介入したときの生態系へのダメージを考えていない点が恐ろしいことだ。もしほとんどのミンクが熱中症で死ななかった場合の方が事態は深刻なものになっただろう。なにしろ5万匹なのだ。生態系に変化を及ぼさないわけがない。
そんなことはお構いなしに5万匹のミンクを外に放つ動物愛護団体。つまるところはパフォーマンスでしかない。5万匹のミンクがカメラやビデオカメラで撮影されていないところでどれだけ野生を破壊し、生態系を破壊しようがお構いなしなのだ。こういった動物愛護団体にとって重要なことは5万匹のミンクを開放したという事実とスポンサーの顔色だけなので、その後、ミンクがどうなろうとも知ったことじゃないわけだ。一番の被害者は寿命を短くされた上に死因が熱中症となったミンクたち。苦しかったろうに。
飼育されていた動物が自然の中で死ぬことは必ずしも幸せなことではない。むしろいきなり過酷な自然に放たれたときの動物の絶望たるやいかばかりだろうか。動物だって人間と同じだ。今まで体験したことがない自然に対していきなり上手く向き合えるわけがない。動物愛護団体を自称する者たちがこんなことも知らないなんてことがおかしいんだ。彼等は動物愛護ではなく、結局は自分たちを愛護しているに過ぎない。
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