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やけに日本がGDPで世界2位の座から陥落するとかいうことがニュースになっている。そりゃニュースにするべき話題ではあるんだろうけれど、そんなに悲観的な捉え方をするのもどうかと思う。
マスコミがやたらと「中国に抜かれたー、抜かれたー!」と騒いでいるのも気になる。いつからGDPは勝ち負けの話になったのか?と皮肉も言いたくなる。むしろ日本の人口で43年間も世界第2位のGDPであったことを誇って、GDPの順位を問わずに国民の幸せを追求する国であれば良いのではないだろうか?
大体、GDPの順位ってそこまで個々の国民には関係ないような気がしなくもない。世界中を巡っていると心底そう感じる。
例えばGDPが不動の1位のアメリカで実際に裕福な生活をしている人口は5,000万人足らずと言われている。人口は3億人以上いるのだが、結局のところ、大多数の国民が厳しい生活を送っているのが今のアメリカなのだ。
銃が蔓延している社会の怖さもある。そしてそれを規制する気配すら感じられない。弾丸はGDP1位だろうが100位だろうが当たれば命を奪う。
2位になった中国は住みやすい国だろうか?ミジンコとしては言論の自由が無い国なんて死んでも住めない。2位だろうが1位だろうがGDP銀河系チャンピオンであろうが、中国の国民であることは自分にとってはとてつもない苦痛を伴うことだろう。それに中国で生活するには食品の安全性や公害など注意しなければならないことが多過ぎる。
1位のアメリカも2位の中国も富裕層と貧困層との格差は広がるばかり。それも壮絶とも表現して差し支えないほどの格差だ。まるで貴族と奴隷。そんな社会が褒められたものだろうか?
GDPが低いことの問題は勿論わかっちゃいる。アフリカ諸国の貧困を散々見ているのだからわざわざGDPを低くすることはないのは当然のこと。かといってGDPに縛られて、事の本質を見誤るのもどうかしている。国民の努力が正当に評価される国であるのか、フェアな社会が構築されているのか、国民が正しい情報を国家から与えられているのか等々、GDPが何位なのか云々で右往左往するよりも、国民一人一人からしてみれば重要な要素が山ほどある。
GDP4位以下の国々、ドイツ、フランス、イギリス、イタリアなど、そこまでGDPの順位に頓着していないように思える。どの国の国民も不幸そうには見えない。2位が3位になったとやたらと騒ぐマスコミはなにを煽ろうとしているのか?そっちのほうが気になる。
GDPが何位であろうが国民が望んでいることの実現度の方が重要だ。それに関しても民主党政権の日本は褒められたものではないだろうが・・・・・。
経済発展するな!と言っているわけではない。景気が良いことは望ましいことだ。当然、国も発展するべきだ。ただし、GDPの上昇のみに盲目的になることはどうかと思う。GDP=国民の幸福というわけではないのだから。