当然の帰結と言うべきか、やっぱりこうなったかということについて。前々から外国人記者たちから猛烈な批判を受けていた保安院と東電の記者会見。
日本の大手マスコミのように、まるで台本でもあるかのようなあののらりくらり会見を許すほど外国人記者たちは甘くない。
詳しくは、
中部大学・武田教授のブログに痛烈な批判とともに書かれている。武田教授の記事に掲載されている無人の記者会見の画像がかなり衝撃的。これが外国人記者にとっての今の日本政府や東電に対する評価なのだろう。
保安院や東電の言うことを聞いたところで意味がないというのはミジンコも同じ思い。情報を小出しにしたり、当初は伝えていたはずの安全が数週間経つと絶望的に危険な話だったことに変化するのだから、保安院や東電の言うことを鵜呑みにするほうが危険なのだ。だったらそんな情報はむしろ邪魔になるだけだ。
昨日のニュースで福島県知事と福島の乳業関係者たち40人が「安全性を示す」とかで牛乳の一気飲みパフォーマンスをしたとか。めまいのするニュースだ。それを見て安全だと感じる人はそうは多くないとは思うが、まだあの被害者ぶっている県知事と福島の業者たちは福島県産の元乳を売ろうとしているのかと恐ろしく感じた。これも保安院や東電の情報の出し方の犠牲でもある。当初から建屋は崩壊、燃料棒は溶けて一部(もしくは大部分)は海に流出しているような事態だとストレートに伝えていれば、チェルノブイリと同じレベル7の意味がもっと深刻に日本中に伝わったことだろうに。
政府はチェルノブイリよりも数値が低いなんてふざけた言い訳をしている場合じゃなかったのだ。大体、日本でチェルノブイリ産と銘打った食品が売れるだろうか?売れるわけないだろう。それは日本でチェルノブイリでの放射線被害が広く伝わっているからだ。福島産だと「頑張ろう・頑張って」となる日本に苦笑なんてものじゃない。頑張ったってあの尋常じゃなく高い基準値をラクラクとパスした食品の数値は下降しない。
ちなみにミジンコが得ている情報では福島の農業の方々の99%ほどは自粛を自主的に行っているのだ。それが食に携わる人たちのモラルというものだろう。そういった人たちへの金銭的な支援を早急にするべきなのだ。
こういう99%の福島の農家の方々は信用できるというのに、加害者である保安院と東電が一向に信用ならないままなのだ。延々といい加減な情報を出してはなんの責任も取っていない。そりゃ外国人記者たちからしてみれば馬鹿馬鹿しくって記者会見に赴く時間が無駄ってことだろう。日本がそういう見方をされる状況になったわけだ。今のこういう政府を生み出してしまったことや、東電のようなふざけた企業をそのままにしていたことなど、我々働き盛りの大人の世代の責任は大きいと感じる。結局はそれを阻止できないで生きてきてしまった。このブログもそういう意味では役立たずであったと恥ずかしい思いがある。我々が生きている間に失墜した日本の信用を全て回復させて、経済復興もさせて、被災者の方々が家や仕事のある人間らしい生き方を取り戻せるように絶対にしなければならないかと思うと物凄いプレッシャーだけれど、やってできないこともないと感じている。
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