東京電力が来年の夏に向け、保有する全ての原発が東日本大震災の影響や定期検査で停止しても、火力発電や揚水式発電の増強により、今夏の最大供給力を上 回る約5700万キロワットを確保できるとの試算をまとめたことが22日、東電関係者への取材で分かった。東電は福島第1原発事故後も「原子力は重要な基 幹電源」との立場を変えていないが、実際には原発がなくても計画停電などの影響が出ない可能性が高い。
ソース元:
@niftyニュース 共同通信
あの計画停電とはなんだったのか?
数十年に渡り原発がないと電気が足りなくなると国民に信じ込ませる電力会社のアピールはなんだったのか?
今頃になってこんな発表をするとは東電は国民がこのことを知らなかったとでも思っているかのような対応だ。東電はいつまで経っても傲慢で図々しい東電のままだ。
分母を操作すればパーセンテージを操作できる ←これは以前に書いた記事。あの電気予報とはなんだったのか?街の電子掲示板やら電車内のディスプレーなどで逐一流されていたので節電への意識が高まったかもしれないが、そもそも節電をしないでも電力が足りていたというオチなのだ。これを最初から東電が予見できなかったとは到底信じられないことだ。東電は最初から節電をしなくとも原子力発電所が無くとも電力を賄えると分かっていたはずだ。こんな企業をどう信じればいいのか?
嘘つきって自分の嘘が周囲にバレていることに気がついていない場合が多い。とっくにその嘘がバレているというのに嘘をついた当人だけはその嘘をつき通せると勝手に思い込んで延々と嘘の上塗りを重ねていく。今の東電がまさにそうだ。
電気が足りないといえば国民の危機感を煽り「原発が必要」と思い込ませることができると今もって頑なに信じ、計画停電でわざわざ不便な生活を国民に強いれば電力会社のありがたみが浸透するとでも思っている。実際には東電の信用は失墜し、やらなくても良い節電をして人々の生活を不便にして更なる怒りをかっている。原発事故だけでも国民から火あぶりになってもおかしくない企業だというのになんという恐るべき傲慢な企業なのだろう。
計画停電時に業務を縮小した会社は多い。町工場ではラインを止めて再開するまでの準備で1日が過ぎてしまう為に実質的には稼働できなかったところもある。そういう工場は取引先を他の地域の工場に根こそぎ取られて倒産している場合もある。取引先にしても苦渋の決断だったろう。長年の付き合いの工場とはいえ、稼働できない工場とは取引できなかったのだ。
計画停電時のリストラも加速した。当たり前だ。あの頃は東京の夜は早かった。電気が通っていた都心でもとても大々的に営業ができるような雰囲気では無かった。ミジンコは何十店舗もの小売店や飲食店を無償で支援しているが計画停電を乗り越えることはどの店も必死だった。本当にあの時は辛かった。なにしろ店は店で自粛しなければならない雰囲気があった上にお客さんたちも大っぴらにお金を使えるようなムードでは無かった。売上が下がろうがなんだろうがとにかく自粛!ってな風潮だった。そりゃ固定給がある会社員ならば数ヶ月の自粛があろうとも生きてはいけるだろうが、何ヶ月も自粛、すなわち予定していた最低限の売上がないと生きていけない人たちがいるというのに酷いものだった。それもこれもあの計画停電が生んだ風潮だった。
東電は素直に自浄する努力は無いと思われる。今頃になって原発抜きで電力消費量が最大化する夏でも越えられると発表しているのだ。こんなことはシュミレーションで原発事故前でも分かっていたはずだ。
それにも関わらず、東電は原発事故直後から原発がないと電気が足りなくなり困るといったムードを生み出してはいなかっただろうか?その後の計画停電など言語道断だ。東電内部の自浄作用に期待することは無駄なのだろう。東電の誰がどういう目的で計画停電を推進したのか、それを政府が調査する必要がある。やる必要のない計画停電をなぜ計画し実行に移したのか?それを追及していけば東電の今もって隠されている本質が見えてくるはずだ。
余談だが、実はミジンコ、計画停電中も延々と周囲に計画停電なんぞせずとも電気は足りると説いてまわっていた。そりゃ原発を全て停止するには長い道のりが必要となるだろうと見ているが大停電なんて起こるわけがないと言い張っていた。大停電、これは本当に有り得ない話だと感じていた。
以前にブログでも述べたように予想ピーク時消費電力、すなわち分母の数値を東電が思い通りに毎日変更しているのだから、電気予報のパーセンテージ自体が全く信用ならないと言っていたのだ。ミジンコに噛みついてくる人々はそうはいなかったが特に年配の人たちはミジンコの説に驚いていた。あの頃に電気は使いたいだけ使っても分母となる数字次第で余裕が生まれるということ自体が衝撃だったようだ。要はあまりネットなどをやらないご老体たちはそのまま東電の言うことを信じてしまっていた。まさかパーセンテージを表示するとき、ましてやアラーム的に警告するパーセンテージ表示で分母の数字が毎日変化しているなんてそりゃ想像できない。東電はそういうことを平気でやる企業なのだ。常に疑ってかかるべき企業体質だということだ。
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