小金井市議会議員選挙が行われている。自民党が大勝した衆院選と夏の参院選の間の市議会議員選挙ということもあって各党、各候補者、相当に力を入れて選挙に臨んでいる。
各党の応援演説も盛んで静かさが最大の特徴ともいえる小金井市は今だけ本当にうるさい。大声を上げた方が有利などという幼稚な民主主義から一刻も早く脱却すべきなのだけれど現実はそう簡単じゃない。結局は街宣車が町を走り回り、候補者も応援演説者もスピーカーの大音量で市民に訴えかける。なんとかしなければこの選挙のやり方を。
さて、本日も小金井を訪問。父の入院で母が気落ちしていやしないかと訪れてみたらテレビ東京で放映中の「ランボー」を鑑賞中だった・・・・・・(-_-;)
まぁ、それはいいんだけれど、「この人に勝てる?」とか脇役の傭兵を指差して、息子にどんな答えを求めているというのか・・・・。
東小金井駅の北口にて民主党候補者の街頭演説中に前を通りすぎた。数十年も市議会議員をやっている人物。民主党の公認候補であることがハンデにしかなっていないように思える候補者だ。その隣には菅直人、応援演説のために来ていた。自分が小選挙区で落選した選挙区で応援演説がどのような結果をもたらすのかは考えていないのだろうか?聴衆も数人。相変わらずSPや選挙スタッフの方が大勢いる。写真も撮影したが既に聴衆のいない民主党議員たちの演説の光景はネットで山ほど出ていることなので今回は掲載しない。元首相でこれほど選挙区の市民にそっぽを向かれている人物もそうはいないと思う。
駅の反対側の南口では自民党の新人女性候補が演説中。片山さつき議員がその場にいた。ここは現実を正しく伝えなくてはならないので正直に言うが聴衆は最初はミジンコのみ。後から男性が1名少しだけ立ち止まった。片山議員が5分ほど応援演説をして足早に去っていった。去り際に大学の後輩である旨を語っていた。そう、この自民党の女性候補者は東大卒の弁護士でもあるのだ。今28歳ということなので自民党の新人市議会議員候補の中でもとりわけ若い。
ミジンコはどうしても疑問なことがあってワゴン車に乗り込んだ女性議員に歩み寄って質問をした。その女性候補を見かけるのは2度目だが2回とも駅から向かってロータリーの外側で演説をしていることが謎だった。なんで駅から降りてくる人々からわざわざ遠くの場所で演説をするのか?と不思議でならなかった。しかも前回見かけたときはそのロータリーの内側、つまり駅から出てきてすぐの場所に次に演説予定の民主党候補とそのスタッフが立っているものだから、その新人候補者は歩行者から目に入りさえしなかったかもしれない。
今回も駅の反対側では一応は肩書きが元首相の菅直人が相変わらずの大音量演説。その自民党候補の声なんてかき消されてしまっていた。なんでそこまで控えめなのかと疑問だったが、よくよく考えてみると静かな選挙を望む身としては本来はその候補のやり方の方がうるさくないという部分では有難い。女性候補者曰く、スピーカーがワイヤレス機能の都合上、ロータリーの内側まで入って行けないとのこと。そういう事情ならば仕方がないがそこはすぐにでも解決すべきことだろうとも思った。ともかく、その色々な意味での弱さが気になった。
それでもこういう候補を支持したいとは思う。市議会議員レベルでは単純に実務能力で人を見たい。大きな展望だとか、ずっと先の未来を見る目だとかは市政には求めていない。ちょっと話した感じではお世辞にも“今の時点で”頼りになるといった印象はないが、この候補者は相当なキャリアを20代で築いているというのに、こう言ってはなんだがわざわざ市議になろうとしているのだ。国政を目指す気の有無は存じ上げないが少なくともミジンコは自分の収入のために政治をやっているような市議会議員よりも、所得が下がろうとも市議をやろうとしている人物に期待したい。
ともかく実際にこの目で見たこととして、民主党候補者の応援演説には民主党都議と菅直人が駆けつけていた状況で聴衆は数人。演説中の平均として4~5名だろうか。そして自民党の候補者の演説ならびに片山さつき議員の応援演説中にちゃんと立ち止まって聞いていたのはミジンコただ一人。後から自転車の男性が止まってはいたので合計2名。市政に呆れ絶望している小金井市民のリアルな反応がこういうことなのだ。
そりゃ期待した新しい市長は1年も経たずに辞任し選挙中に前市長の退職金を批判していたのに自分も退職金を受け取った最低な市長を経験し、ゴミ処理場問題を10年以上も解決していない市長が市長辞任を受けての市長選で再選だ。市議会になにかを期待する気力が尽きた市民もいることだろう。本当に今回の小金井市議選は白熱している、候補者たちのみだが。それに対して市民の反応は冷めている。政治が人々を裏切り続けた結果がこういうことなのだろう。これが市政レベルだからまだ絶望視はしていないが国政レベルでこうなってしまうことが恐ろしい。
今好調な安倍政権に文句をつけるつもりはないが、もし万が一にも安倍政権が国民をこれでもかというくらいに裏切るときがあったとしたら、その時は小金井市のような政治への失望、そしてもう政治には関わりたくもないってほどの嫌悪感を国民が抱くときだろう。元々嫌われる要素が満載だった民主党と民主党議員たちがいくら国民を失望させても政治の終わりという感じはしなかった。人気がある人ほど落ちるときの落差が激しい。安倍政権はそのことを心して欲しい。特にこれを言われると安倍総理も痛いのだろうが、安倍総理は1度やらかしている。1度やらかしたから2度と繰り返さないという見方もあるがそこは油断できない。もし安倍総理がまたしてもやらかしたら国民と政治家との温度差は絶対零度とマグマくらいの差となる。
自民党がその支持率に浮かれているとは思わないがまったくの隙がないかといえばそうでもない。むしろ隙だらけだ。先日もTPPについての議論中に怒鳴りあうところをマスコミに撮影されていた議員たちがいた。地元有権者へのアピールも大概にして欲しいものだ。あんな恥ずかしいことをやって「私はTPPに反対していたんですからね!」とアピールするとはセコい。国政を考える場でもああやって地元へのアピールを優先させる議員がいるということだ。本当に油断はならないし自民党を全面的に支持できないと痛感した。
日本全体が小金井市のような「政治が希薄」な状況になっては目もあてられない。政治が裏切り続ける、これはもうあってはならないことだ。自民党にはまだそんなことは心配ないと思わせるほどの安定感はない。むしろ虎視眈々と安倍政権の失脚を狙っている勢力すら感じられるほどだ。安倍政権云々で語る以前に日本のことを本当に考えているのか問い詰めたくなる議員すらいるとミジンコは見ている。まだまだ安倍政権は薄氷の上だ。議員たちも油断するべきではないし、国民も油断するべきではない。
[23回]
PR