父親が病院で履くとき用の上履きタイプの靴を病院内で財団法人が経営している雑貨屋さんで購入。看護師さんのオススメのやつでちょっと値が張る。まぁ、それほどの価格でもないし、価格に見合った高性能。お店の販売員には見えなかったスーツ姿の男性店員さんが「宜しかったらいくつか試着用のをお貸ししますから病室でお試しになってください。」といくつかのサイズの試着用の靴を貸してくださった。
紙袋に4足ほど入れていただき、いざエレベーターへ。後から入ってきた初老の男性に「何階ですか?」とお尋ねして指定の階のボタンを押した。その男性は入院患者さんらしく寝巻き姿のサンダル履き。ミジンコの紙袋を見て「病院から勧められたやつだろ~?あんまり高いんで外でこのサンダルを買っちゃったよ。すぐそばに売っているところあるんだよ。100円。」
転ぶ危険性が高いのでサンダルは不可だと看護師さんから伺っていた。おっちゃん、わかっとらんな。お金をかけたいときがあるんだ。値段が高かろうが病院内で新品のちゃんとした靴を履いている父でいて欲しいんだ。むしろお金を払える自分が嬉しいんだ。テレビカードなんて何十枚でも買ったるわ!とできる今の自分にちょっとは満足しているんだ。
おっちゃんは親切心で100円のサンダルを勧めてくれたんだろうけれど、高いものを買いたいときってやつがあるんだ。おっちゃんには悪いけれど父親に100円のサンダルを履かせたくはないんだ。
でも自分が普段身につけているもののほとんどが貰い物なミジンコなのであった。チャンチャン♪
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