ミジンコが大好きな監督はギレルモ・デル・トロ。デル・トロ作品はどれも好きだが特に「ヘルボーイ」という正義の悪魔が活躍するアメコミ原作の映画が大好物。アメコミの映画化の中では抜群のデキ。原作を重視しつつも更に作品を昇華させた作品だと思う。ヘルボーイは悪魔なのだけれど人間に育てられたが故に人間側に与してボロボロになりながらも戦い続ける。人間からは差別される容姿であり日陰の存在ながらも世界を何度も救う。人間を救おうなんて宣言しているわけではなくて、敵がムカつくからブチのめす。それが結果的にヘルボーイをいわゆる正義の味方としているのだがヘルボーイ自身はそんなことは知ったこっちゃないのだ。そこがイカス。
ミジンコも世界平和だとか正義だとか人によって考え方・見方が変わるものに頼ることはずっと前に止めた。その瞬間、瞬間で自分がアッタマきた宗教だとか習わしだとかを理由に武器を持たない人々の命を軽視するクソヤロウたちを政治力と武力と資金力にモノを言わせてギャフンと言わせてウーロン茶飲んで寝る。それが一番自分らしいと考えている。この世界には数多くのテロ組織やら人身売買組織やら武装勢力やらといい歳した大人たちが厨二病のごとく暴れればなんとかなると思っているケースも多々見かけるがそういう困ったちゃんたちに「世界になにしてくれてやがんだ、コノヤロウ!」としつけをしなければならない。まったくもって面倒なことだ。面倒なので気持ちが折れそうになるときがあるし、そういう各種困ったちゃんたちに嫌われるわ、死ねと言われるわでうざったいことこの上ない。それでも映画の登場人物たちよりはマシだ。映画で今回紹介する「パシフィック・リム」のように巨大怪獣と人類は対峙しなければならない。ミジンコが何度も観ている「世界侵略: ロサンゼルス決戦」なんてエイリアンの襲来だ。そんなとんでもない敵に対峙しても映画の登場人物たちは諦めない。どんなことがあっても勝つまで戦うのだ。いつも世界各地の酷い地域でそういう映画を思い出す。あの映画よりは希望があるなと思うとどこにいても心が折れない。そりゃ何万トンもある怪獣や近代兵器も通じないエイリアンと戦えと言われているよりも自分のやらなければならないことは随分とラクなものだ。
ギレルモ・デル・トロ監督の新作は同監督が大好きな日本の怪獣映画や漫画やアニメを参考にしてハリウッド映画化したもの。監督自身は日本の怪獣映画へのオマージュではないと語っているようだが「日本の漫画、ロボット、怪獣映画の伝統を尊重している」とも語っているようだ。そもそも作品中の巨大怪獣たちの名称が「Kaiju(カイジュウ)」なのだ。それに日本の有名子役が出演していたり菊池凛子も出演している。日本人の観客もだいぶ意識している作品だと思う。
「日本文化の大ファンである監督は大怪獣映画を作りたいと長年考えていたようで「遂に!」という思いがあるようだ。ミジンコもデル・トロ版大怪獣映画の話を何年か前に聞いたときから今か今かと待ち侘びていた。ミジンコが大好物の「強大な敵が現れても諦めない人類」がテーマの作品だ。これはゴハン100杯いける!
もう一昨年くらいから散々情報が流れている「パシフィック・リム」の前半の流れはこんな感じ→ 太平洋に巨大怪獣が何体も確認される。サンフランシスコ、マニラなど太平洋岸の大都市が怪獣たちによって次々と壊滅させられる。近代兵器をモノともしない巨大怪獣たち、次々と都市が壊滅されられ人類滅亡が現実的なものとなっていく。もう打つ手がないのか?と絶望する人々。しかああぁぁぁぁし!まだ人類には奥の手があった!巨大ロボットだ。怪獣級の巨体を有する人型ロボットで怪獣たちに対抗するのだ。近代兵器が通じない怪獣たちに巨大ロボはタンカーで殴り、ジェットエンジンで加速させた巨大グーパンチで対抗。怪獣たちよ、人類を舐めるんじゃねーぞー!といった流れらしい。猛烈にアガる作品だ。ゴハン、おかわりでもう100杯いける!
この映画を観てまた頑張ろうっと!巨大ロボ欲しい!
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