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記事抜粋:切り立ったがけの名勝として知られる一方で自殺者が後を絶たない東尋坊(福井県)で、観光資源として「バンジージャンプ」を採り入れたらどうか、とのアイデアが波紋を広げている。青木ケ原樹海(山梨県)では散策プランが人気で、自殺に悩む観光地では、対策を兼ねた「体験型企画」に行政や観光関係者が注目する。「いい案だ」との声がある半面、自殺者の遺族からは強い反発もある。 (福井支社報道部・川本光憲)
アイデアは、福井県の観光振興を検討する福井商工会議所が四月末、福井市に提言した。「なかなか思いつかない案」「人が集まることで自殺者減少に効果があるのでは」など、十件ほどの賛成意見が商議所にメールなどで寄せられた。
商議所の峠岡(みねおか)伸行地域振興・会員サービス部長は「がけを見るだけのスタイルは限界。体験型でなければ客は増えないし自殺が多い負のイメージもなくならない」と提言の背景を説明する。
県観光連盟の岩壁明美事務局次長は「東尋坊は観光客が高齢化しており、若者を集めて未来の客の確保を急がなければ」と体験型企画自体には賛成だ。
東尋坊で自殺志願者の保護活動を続けている特定非営利活動法人「心に響く文集・編集局」の茂幸雄代表(65)は、親族が自殺した男性の肉声を紹介する。「案にはショックでした。遺族の気持ちは誰も分かってくれないんですね」。男性は報道で提言を知り、茂さんが自殺見回り中に話し掛けてきたという。
大前提として東尋坊の人々は観光収入を上げなければならない。彼等にも生活があるのだから。
県の観光連盟が「東尋坊は観光客が高齢化しており、若者を集めて未来の客の確保を急がなければ」と至極当然の弁。当たり前だ。これからの観光客を狙うならば、景色をウリにする観光だけでは将来性が無い。それを東尋坊で働く人々も充分に理解しているのだろう。
そこで東尋坊では、バンジージャンプという観光の目玉にもなり、自殺の抑止力にもなるアイデアが出たわけだ。
これはミジンコは素直に良いアイデアだと思った。東尋坊の高さもあり、ほぼ直線に延びる崖はバンジージャンプに適している。
そしてなによりバンジージャンプの施設が運営中のとき、即ち、人で賑わっているときには本当に死のうとしている者は止められるので崖には立たないはずだ。
ところが自殺者の遺族は東尋坊で自殺者の保護という仕事をしている方に「案にはショックでした。遺族の気持ちは誰も分かってくれないんですね」と語ったわけだ。
この遺族は東尋坊の人々の気持ちは分かっているんだろうか?
ソース元には『福井県警の統計では、東尋坊を管轄する坂井西署全体での自殺者は昨年が二十四人。保護した自殺志願者は八十八人に上っており、対策が急務なのは間違いない。』とある。
毎週のように自殺者か未遂者が現れる計算だ。こんなに自殺をされては景勝地である東尋坊はたまったもんじゃないだろうに。
自殺者の権利を優先して東尋坊で生きる人々には「我慢しろ!」と言うのは余りにも理不尽だ。
東尋坊でのバンジージャンプを不謹慎だとする者は、東尋坊の人々に“自殺を抑止できた上で観光収入も上がる代替案”を提示してから彼等のバンジージャンプ企画を非難するべきだ。
生きている人たち、即ち東尋坊の人々の権利を奪ってまで、前述の通り加害者である自殺者の権利を優先するなんて間違っている。