日本のため(?)に頑張っている人たちのプレゼンテーションやスピーチにケチをつけるのはいけないことだろうか?謙遜抜きで自分の英語能力を示すと、企業間の業務提携など重要な会議に於いて専門的な部分の同時通訳を企業側から求められるスキルを有する当ブログ管理人のミジンコが軽率に「あなたは英語が下手」というと言われた方はたまったものじゃないと判断してほとんどのケースはスルーしてきた。勉強中、努力中という人々の過程に水をさすのはどうかと思うからだ。
今回、ブエノスアイレスでのオリンピック招致合戦の最終局面、数多くの関係者たちが現地に赴き英語でスピーチをしている。招致委員会の理事長も非公開だったが猪瀬都知事もそして多くのオリンピック出場経験を有するアスリートたちもIOCの理事たちや記者団に向けて英語で話して招致活動を頑張っている。確かに頑張ってはいるのだろう。英語のスピーチも丸暗記は大変だったことだろう。それでも残念無念ながら、下手なんてレベルでは表せないほど関係各位の英語力が低い。あんなレベルで世界に向けて喋っても「なにを言っているのか分からない」というレベルだ。きつい言い方だろうがそれが現実。本当にヘタクソ過ぎる!!!
日本の招致委員会の理事長以下理事たちの英語力に絶望した。オリンピックを招致しようとしている人々が英語を抜きにして活動なんてできるわけがないじゃないか!なんで英語をちゃんと喋れないの?(←嫌味に聞こえるかもしれないが本当に疑問だ)例えば皆さん、特に常連さんたち、それにこのブログの常連さんたちは数百名規模で海外から定期的にご覧になっている方々がおられるわけなのだけれど、そんな皆さんが日本だけでなく海外でも仕事をしているミジンコが一連のオリンピック招致で喋る日本の関係者たちの英語レベルで話してたとしたらミジンコ自体を信用するだろうか?英語ヘタクソなミジンコが海外と日本の架け橋みたいな活動をしているとして、その活動が成功すると感じるだろうか?海外の人々になにかを訴えそして理解してもらいたいとき英語力なんて前提、できて当たり前のえらく低いハードルだ。むしろ英語ができない人がプレゼンをするなんてことが海外の人々やプレスからしてみれば想定外だ。それを日本のオリンピック招致委員会はずっと繰り返している。
日本のアスリートたちの英語力の低さにも絶望。何年、長い人では十数年も国際舞台の場で活躍しているというのにスピーチすらできていない。なにを喋っているのか分からないレベルだ、ほとんどのアスリートのスピーチが!好意的に聞き取ろうと頑張ってくれた記者はかろうじて理解するだろうがあんな途切れ途切れの英語ではもう暗号解読レベル。内容を把握することができないスピーチでなにを共感すれば良いというのやら、暗記の努力はあるんだろうがそれが結果として最悪なものとなっているのが日本人アスリートたちの英語スピーチだ。あとヘラヘラするんじゃねー!英語がつたないことのテレ隠しでニヤけるんだろうがそれが更に最悪な結果となっている。文武両道という言葉があるが実際の日本ではスポーツ推薦枠に文の方を求めていない。そこが大問題だ。アメリカの大学のように学力審査をパスしなければ部活動が認められないような制度の必要性を感じる。海外遠征は当たり前、常に国際舞台の場で活躍しているのに英語がほとんどできない日本人アスリートたちが本当にうんざりするほど多い。これはメジャーリーグや欧州サッカーに渡った選手たちにも言えることだが2年3年とほとんど海外に居住して、その現地語で得意のスポーツをやってチームメイトとのコミュニケーションも必要だというのに現地語ほとんどできないままでいることが現地の人たちから見れば異様なことだ。
日本の報道ではさも日本の招致委員会と協力しているアスリートや著名人たちが招致に頑張っているように伝えているがスピーチはほとんど評価されていないどころか聞いている人たちが「聞き取れていない」ことにはまったく触れていない。素直に日本語で喋って同時通訳に任せた方が聞き手に対して親切だ。そもそもなに言っているんだか分からないレベルの英語でスピーチしようなんて聞き手に失礼だ。皆さんも映画などで変な日本語を聞いたり、外国人タレントの妙なアクセントや妙な表現などを聞いたりしたことがあることだろう。そのレベルで招致のためのスピーチを日本の招致委員会はやらかしているのだ。そう考えるととても恥ずかしいと感じないだろうか?
英語(とフランス語もだが・・・)で問題がなく相手に物事が伝えられた人物は日本の招致活動では滝川クリステルさん以外どなたかいたのだろうか?まるで悪夢だ。数十人の英語ができない集団が英語で招致のための記者会見やプレゼンをこの数年ずっと繰り返してきたのだ。東京という魅力ある候補地だからこそここまでやってこれているのだろうがプレゼンの内容以前に聞き手からしてみれば「悪夢のスピーチ」を延々と・・・・(苦笑)
これでは日本の招致委員会のIOCへのイヤガラセと化している。
頑張ったとか、英語力以外のキャリアだとかが凄いのは百も承知している。それでも日本の招致活動で次から次へとプレゼン役を務めた日本人たちの英語力はまったくもってプレゼンをして良いレベルには達していなかった。ライバル候補地のスペイン・マドリッドはフェリペ皇太子やNBAスターのパウ・ガソルが招致活動に参加していた。彼等は難なく英語を話す。彼等の話した英語が通じないなんてことはない。この差は大きいし、常識だとかマナーという点でもスペインのやっていることの方がまともだ。スペインが英語が上手くないプレゼン担当者を用意していたら日本人だって???となることだろう。日本の招致委員会はそれを堂々とやっていて正そうともしなかったということだ。
英語ができなくたって別に死にはしない。日本だけで暮らすのならば多少の不便はあっても英語ができなくとも問題はないはずだ。問題なのはオリンピック招致活動に於いてその招致委員会の上から下までほぼ全員が英語ができないということ。それでも東京の魅力で招致が成功するのかもしれないが何年もかけてずっと世界全方位に向けて「日本ってわけが分からない国だな」と大PR活動をしていたようなもの。招致活動に於いて、中途半端どころかなにを言っているのか分からないレベルの英語で無理にスピーチするべき場など1回も無かったはずだ。通じないのだから通訳を通すべきだったし、そもそももっと英語を上達させるべき立場、職責を有する者たちはもっと英語を練習するべきだった。なぜか日本のマスコミはスピーチをした人々に頑張ったとエールを贈っているがどこに誉め称えるべき点があったというのか?遊びの場ではないところで酷いプレゼンをやった人間に努力賞なんて無いというのに!
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