ちょうどクリスマスの時に「やってくれたなぁ」というのが正直な感想。それが例の南スーダンPKOでの韓国軍による自衛隊への弾薬提供要請。その後、韓国側は発言を二転三転させ、国連軍を通じて自衛隊へ要請したにも関わらず、そんなことは言っていないと「恩を仇で返す」といういつもの韓国の姿勢を貫いている。まぁ、韓国軍にも恥の概念はあるのだろう。PKOに参加しておいて弾薬が足りなくなるという失態。しかも“たったの1万発(←この表現は後ほど説明)”なのだ。治安情勢が非常に不安定な南スーダンに派遣された軍としては「なにしにそこに赴いたの?」といった体制。しかも自衛隊に弾薬供給を願い出たなどとは世界が許しても韓国国民は許さないという現状は散々韓国人にえらい目に遭わされている日本人なので理解できる。PKOであろうがなんであろうが韓国人は「恥」を許さない。平和維持活動であろうがなんであろうがカッコ良いところを見せなければならなかったのだろう。ところがこの弾薬1万発の件以前からとっくに韓国軍は反政府勢力に包囲されていたことは日本のニュースでは見かけなかったが他国のニュースでは報じていた。包囲されたことを非難しているわけではないが基本的にPKO部隊は反政府勢力もなるべく攻撃したくない相手であるわけで、通常はその反政府勢力も「おいそれと手が出せない」という状況を利用してのPKO部隊の展開が望まれるところ、韓国軍はまさかの包囲、いや正確には駐留地から出られない状況に追い詰められていたのだ。その直後に自衛隊への弾薬提供依頼。ここまでPKO部隊が追い詰められるものなのかと驚いた。
そりゃ最近でもインド部隊が反政府組織と思われる部隊の襲撃に遭い死傷者を出している。南スーダンとはそういう場所なので緊迫した状況は続いている。ミジンコだって南スーダンにいるときには遺言書が読まれることになるかもしれないくらいには思う。PKO部隊へは感謝の念と同時に今の国連の無力さに絶望する日々だ。今この記事で国連事務総長・
潘基文(パン・ギムン)についてのやり切れない思いを書き連ねてしまうと本が1冊分となってしまう。あの事務総長になって以来、アフリカの紛争は激化する一方だ。国連がなにもしないことはそれ自体が罪だ。本当にここ数年の国連は機能停止とも言える状況だ。そもそもスーダン分裂後の今の混沌とした状況の一端は国連の無策さにある。スーダンが南北に分裂した後に国連がなにをしたのかといえばPKO部隊が難民と一緒に右往左往しているのみ。その間に事務総長はなにをしているのかといえば母国・韓国にしょっちゅう帰っては不規則発言を連発。アフリカの紛争についてはまるで知らないかのような態度を何年も続けていればそりゃ反政府勢力も安心して政府軍とだけ戦える。国連事務総長が南スーダンの問題解決よりもなぜか日本の内政干渉に注力している現状では話にならない。
さて本題。国内のマスコミはなぜに小銃弾1万発について疑問を呈さないのだろうか?前述のとおり、1万発は「たった」と表現して差し支えないほど少ない。とても数百名もの部隊が1万発程度の弾薬で状況を打開できるとは思えない、そんな数量だ。ミジンコはこれは韓国なりの“またしても”なイヤガラセだったのだろうと見ている。つまり、「日本が武器輸出をした!」という既成事実を作りたかった国や日本国内の野党、マスメディア、活動家たちの吐き気がするが「念願」ともいえる日本の武器輸出という事実が欲しかった勢力が韓国PKO部隊の切迫した状況を利用したのだと見ている。今まで日本は他国の軍隊へ燃料の提供こそあったものの弾薬という直接的な武器を提供した過去は無かった。今回PKOとはいえ、そういう事実が歴史に刻まれたことが日本が大嫌いでさも日本が軍国主義のように嘘を世界に広めようとしている勢力にはこれほど都合の良い材料は無いということだ。
1万発だって?その程度の弾薬が足りなくなるPKO部隊もどうかしているし、そのおかしな数量についてなんの疑念も抱かずにそこを調査しない国内のマスコミもおかしい。
韓国軍兵士はK2というアサルトライフルを通常装備している。K2は米軍などが使用しているベストセラー・アサルトライフルであるM16と同様にして5.56mm弾を使用する。この5.56mm弾はNATO弾と総称され、いわばNATO軍のみならず世界の軍隊が弾丸を共通規格にすることによりお互いに弾薬を提供できるようにした弾丸だ。同盟軍同士での弾薬の相互供給は戦争時には有り得ることで、それを想定して近年は弾丸の統一規格化が促進されている。実際にその規格統一が役立ったが故に自衛隊が所有していた弾丸を韓国軍でも使用できた。自衛隊が採用しているNATO弾使用の銃器である国産の89式小銃5.56mmの通常弾、もしくは5.56mmミニミ軽機関銃の弾薬を提供したものと思われる。韓国軍のK2はマガジンはM16のもの(STANAG マガジン)がそのまま使用できるという互換性の高さであり、当然NATO弾であればどの軍隊のものであろうが使用できるはずだ。
さて1万発についてなのだが・・・・・
韓国軍のK2は毎分700~900発、弾丸を射出できる性能だ。勿論、マガジンに入っている量しか撃てるわけがないので実際には通常弾倉の場合は30発、それが映画などで見られる銃撃戦のようにバババッ!と一瞬で何十発も放たれる。南スーダンに駐留している韓国PKO部隊は270名。全員が戦闘員ではないだろうが単純に1万発を270名で割ると約37発。一人あたりマガジン1つ強分にしかならない。つまり数秒長く撃てる程度の数ということだ。1万発というと大量に聞こえたかもしれないが実戦中の部隊の1万発はアサルトライフル、ましてや軽機関銃に於いてはまるで誤差の範囲程度でしかない。それをわざわざ供給して欲しいと申し出ている理由として、素直にそこまで追い詰められていると判断するべきだろうか?実は弾の数は迅速に自衛隊が供給できる程度の数量に留めておいて武器輸出という既成事実を目論んでいた勢力がいなかったと言えるだろうか?
その後の韓国軍も韓国政府も冒頭で述べたとおり「恩を仇で返す」、そんな言葉の数々だ。安倍総理の靖国参拝の後押しになったのではないかと思えるほどに韓国の態度は酷い。自衛隊と日本政府は要請されたから韓国軍に弾薬を提供したというのに、なぜか日本を批判している韓国の姿勢はいつものことで慣れたとはいえ不愉快だ。
1万発、あまりにもおかしな数量だ。ミジンコは270名どころかもっと大勢の警備員と呼びつつも実際は兵士を従えるときがあるのは皆さんもご存知のとおり。南スーダンで270名引き連れているときに1万発の小銃弾が足りなくなるようなお粗末な事態が先ず想像がつかない。そういう状況というのは全滅寸前のときだろうか?そんな時に隊員一人あたりマガジン1つずつ供給されたところで自殺用かと思うことだろう。それで事態が打開できるとは到底思えない。1万発、一般人がそれを疑問に思わなくとも自然なことだと思うが、軍関係者ではなくとも報道機関の誰もその数の少なさに疑念を抱かないことの方が違和感を感じる。またしても日本のマスコミの悪意を垣間見たといった気分だ。本当はその1万発提供要請についての悪意を感じ取っているくせにまったく触れようともしないで、日本が武器輸出をしたとなぜか弾丸が足りなくなった韓国ではなく日本を叩くマスコミ。ジャーナリズムとはほど遠い。[49回]
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