ミジンコラム | 画像をちょっとだけ斬る! | ニュースをちょっとだけ斬る! | ハケンジャーたちよ、聞け! |
財務省が二十七日発表した二〇一三年の貿易統計(速報、通関ベース)は、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が十一兆四千七百四十五億円の赤字だっ た。赤字額はこれまで最大だった一二年の六兆九千四百十億円から65・3%増え、過去最大を更新した。比較可能な一九七九年以降で、初めて三年連続の貿易赤字となった。対中国の貿易赤字は過去最大の五兆二百十五億円だった。
原発停止に伴い、火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)や原油の輸入が増え、さらに円安が輸入価格を押し上げた。輸出は長期間続いた円高で海外生産が進み、円安効果が出にくく、伸びに勢いを欠いた。
(中略)
<貿易統計> 製品や原材料の輸出入など日本の貿易状況を示す代表的な統計。貨物が税関を通過する際の申告を財務省が集計し、毎月発表している。輸出額 が輸入額を上回ると貿易収支は黒字、下回れば赤字になる。日本は長年、黒字だったが、東日本大震災後の原発停止で火力発電の燃料輸入が急増し、2011年 は31年ぶりに年間で赤字となり、その後も赤字傾向が続いている。
日本はかつてこれほどの貿易赤字に苦しんだことはない。2012年の約7兆円の貿易赤字が相当深刻なものであったのだが2013年はそれどころではない巨額の11兆4745億円だ。その大きな原因は火力発電用の燃料だ。LNGと呼ばれる液化天然ガスと原油の輸入量が増え、円高是正によって輸入額がグンと上がった。燃料輸入に関しても長期契約や継続契約で多少の値引きは見込めるものの、その総量自体が莫大に増えれば購入額が跳ね上がるのも当然のこと。つい先日、当ブログにてこの輸入量や購入額について馬鹿げたパーセンテージを出してきて「大したことない」と書き込んでいる無責任なヤツがいた。この数字を見てどこがどう大したことがないのか?どうもまともに税金も払っていないような者だったので国庫に対して無頓着なのだろうか?11兆4745億円を大したことがないと言える人間がこの地球にいるとは思えない。
現在、国内では原発は1基も稼働していない。この状況をもってして原発が無くとも大丈夫といったことを主張する愚かにもほどがある原発即時ゼロ派がいる。貿易赤字を見ろ!ということだ。原発が動いていないから発生する膨大な赤字に日本が耐えられない。グラフを見れば事の深刻さがすぐに理解できるはずだ。原発を全て廃炉にする前に日本の方が崩壊してしまう。
なんどでも言おう。人は貧しくとも死ぬ。不景気が続けば苦しくなった国民は死ぬのだ。大袈裟な話ではない。いったいこの国で経済的な理由で命を絶つ人々が毎年何万人いるというのか?最近は政府もマスコミも正確な数字を出さないようにしているようだが何万人もが生活苦で死を選んでいる、これも日本の側面だ。原発が稼働していることによるストレスで死んだ人がいるのかどうかも分からないが少なくとも生活苦の死亡者よりも少ないことだろう。要はどちらを選ぶかという話だ。リスクは確かにある原発だが今完全にゼロにして代替エネルギーが確保できるまでの何十年もの間、毎年二桁の兆もの貿易赤字を良しとするのか、リスクを負いながらも原発技術を向上させつつ電気も取り、その間に景気回復と代替エネルギー開発を推進するのか、その2択だ。
そもそも貿易赤字で疲弊した日本経済でどうやって代替エネルギー開発への資金投資を促すのか、是非とも原発即時ゼロ派からご教授願いたい。当ブログの管理人であるミジンコほど代替エネルギー開発への投資への経験と実績が豊富な日本人はそうはいないはずだ。その人間が不景気なときに代替エネルギーへ投資する余裕のあるところはそうはないと確信しているのだが、是非とも一度もハイテク投資に携わったことがない人々の能天気なアドバイスを頂きたいものだ、バカヤロウ!(怒)
都知事選に立候補した細川候補は原発ゼロ後は「技術で解決する」とインタビューで答えていた。その技術の最先端にいるミジンコが開いた口が塞がらない発言だった。その技術開発にはもっと資金と時間を要するのでなんとか日本経済を持ち直してリスクを負ったとしても原発からの電気に頼り貿易赤字を出さないようにして欲しいのだ。来年も11兆円以上の貿易赤字、いや円安への流れ次第ではもっと巨額な貿易赤字となることだろう。そういう貿易赤字を毎年出す日本でもすぐに原発ゼロにするべきだろうか?そんな日本を残してたまるか!適当なことを言って引退だの死ぬだのするエゴイストたちの言いなりにはなるべきではない。数字は嘘をついていない。日本の天文学的な数値の貿易赤字は現実だ。