YouTubeのディズニー公式チャンネルが公開している映画「アナと雪の女王」のミュージック・クリップ。本家・英語版のイディナ・メンゼルの「Let It Go」は流石にミュージカルでトニー賞を受賞する実力派であり素晴らしい。その本家に負けず劣らずの評価を受けているのは日本語版の松たか子。ミジンコは日本語版も大好きだ。
当ブログでも取り上げたがシングアロング版では随分と酷い表現で観客を中傷する者たちもいて作品自体にケチがついてしまった感があり残念だ。このミュージック・クリップを見れば「アナと雪の女王」が映画史に残る素晴らしい演出であることがすぐに分かる。なんでも凍らせてしまう能力のせいで妹を含めた他の人々と生きていくことが不可能だと感じた女王であり一人の女性が自分のありのままの姿で生きていこうと決意した瞬間のシーンだ。生涯孤独で生きていかねばならないと感じているのだから本当は悲しくて堪らないところを「ありのままに生きる」と自分に言い聞かせての決断だ。せつなくも一人の女性の凛とした美しさが表現された映画史上屈指のミュージカルパートだ。
映画自体ではなく、シングアロング版に参加する観客を「気持ち悪い」と表現している人々はこのミュージック・クリップを見てもまだ同じ考えになるのだろうか?心が荒んでいるからといって他者まで巻き込んで世の中を面白くなくさせようと必死になるのは人としてどうかと思う。大勢の人々が楽しんでいることを「気持ち悪い」と表現し、さも自分の方が上の位置にいるかのような物言いをすれば自分のアイデンティティーが保たれていると勘違いをするのだろうが、実際のところは仲間外れにされたわけでもないのにふて腐れている面倒臭いヤツにしかなっていない。
この僅か3分40秒ほどのミュージック・クリップでも作品の素晴らしさは伝わって来る。このシーンで親子で歌ったっていいじゃないか。
[20回]
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