今もって東小金井某所の野菜売り場のレタスは498円。確かに中身がビッシリ詰まっているのでその価値はあるが、さすがに「安い!」とは思えない。需要と供給のバランス、つまり商売としては成立しているようでこの498円レタスもちゃんと売れている。個人的には、一体いつになったら野菜価格の高騰は治まるのだろうか・・・・と嘆いてはいるが、東小金井に進出してくれた企業の経営がちゃんと成り立っているところは素直に嬉しい。
普段、ミジンコが茶化しまくっている東小金井だけれど、実際は結構高額所得者が多く住む地域ではある。なんだかんだ言ってもJR中央線、新宿駅まで20分、東京駅までも37分程度のアクセスなので分譲マンションや建売住宅はそれなりの価格なのだ。再開発が進み、「何も無い!」と散々言われ続けてきた東小金井も徐々に変わりつつある。もうネタとしても我が故郷・東小金井を「田舎」として茶化せなくなってきたのだ。そんなわけで駅に隣接した店舗では高級志向な商品でも売れている。この八百屋では1房1,000円以上のブドウが毎日店頭に沢山並んでいるがかなり売れている。実は東小金井で成功するには「安かろう悪かろう」ではなく、「高くとも良いものを」だったのだと学んだ。
過去に東小金井では大手チェーンの100円ショップが3店舗も撤退していた。この2、3年で東小金井に住み始めた住人たちはそんなことは知らないだろうから、東小金井駅周辺には100円ショップといえば北口を出てすぐに唯一存在するローソンストア100しか最初から無かったものだと思っているのかもしれない。実は過去にはもっと100円ショップが存在したがことごとく撤退しているのだ。「100円ショップですらやっていけないなんてどんな土地だよ!」とミジンコはよく嘆いていたものだ。
吉祥寺で買い物をして東小金井は帰るだけ、駅から家までどこにも立ち寄らず(寄る場所が無く)、東小金井では買い物をするという概念すら無かった住民たちが仕事や学校の帰りに買い物をするようになったのだ。冗談みたいな話だが本当に以前は上述の100円ショップかコンビニくらいしか駅を出て寄るべきところが無かったのだ。そこへセレクト商品を主に扱う高級志向のスーパーマーケットやちょっと高めの野菜も取り扱う八百屋が登場したら「高いから買わない!」では無かった。「やっとお店ができた!」と喜んだ人々が大勢いたのだ。今まで100円ショップが撤退すれば疑問に思っていた。まるでローテーションのように大手チェーン居酒屋が開店しては撤退を繰り返している状況を見れば、そもそも東小金井には需要が無いのではないかと思ったりもしたものだ。しかしながら、駅周辺の再開発に合わせて出店した飲食チェーンはどれも好調のようだ。どの店舗も特段「安さ」はウリにしていない。店舗を構える建物自体が開発に伴った新築のところがほとんどで、提供メニューの品質と時代に合わせた居心地の良さ(空間の広さ、個室など)を追求している店舗ばかりだ。
結局は需要と供給が合致しているか否かに尽きるのだと学んだ。確かにレタス498円はミジンコには高いのだが100円ショップでシワシワヨレヨレの小玉レタスが198円なことを確認した後では、自分というよりも家族には498円のレタスを買う。
駅ナカにオシャレなベーカリーカフェができたときに「食べログ」で1,000件以上も投稿しているレビュアーが「半年以内に潰れる」と堂々と宣言していた。
このレビューだ。レビューから一部抜粋:
『話題性という意味においてはユニークだし面白いと思うけれど、ここ、ヒガコは大学が二つ(法政大学工学部と東京農工大学工学部)しかない(といっても過言ではないと思う)ローカルなエリアだ。しかも都内で4番目にオレオレ詐欺の被害が多いという高齢者の街でもある。
要するにあまりお高い系のお洒落なハード系のパンはお呼びではないのである(爆)。。。
お金持ちが多い都内一等地でなら通用する価格設定でも、ここヒガコにあっては高すぎて敬遠されてしまう。
そんな訳で、私が此方のマーケティング担当者だったら絶対にヒガコは選ばなかったと思う。。。
オープンしたばかりのお店にケチをつけるようで申し訳ないのだけれど、今の価格設定のままでは半年持てば良い方かもしれない。都心の一等地とヒガコは全くもって違うエリアでもあるのだ。。。
ドキドキしながらも今後の展開を見守りたい。。。』
↑これが伊藤忠商事が運営するベーカリーカフェを論評する市場調査の経験の有無すら謎なレビュアーの感想。伊藤忠の市場調査能力とただのネットの書き込みを比較することすら伊藤忠関係各位に申し訳ない気持ちさえするが、どちらが正しかったのかはとっくに半年過ぎた現在、この店舗は今も賑わっていることを考えれば結論は出ている。東小金井にはクロワッサンの値段にも飲み物の値段にも「食べログ」のレビュアーのように「価格」を親の仇みたいに論じる人たちばかりが住んでいるわけではなく、そんなクロワッサンの多少の価格差よりも快適な空間を選ぶ人たちがいるのだ。これも中央線では冗談みたいな話だが、待ち合わせに使える飲食店がモスバーガーしか無かった時代を考えれば、ベーカリーカフェは大歓迎だったのだ。繰り返すが100円、200円でゴチャゴチャ言う「食べログ」レビュアーとはまた違う世界に住んでいる人々が、住むにはそんなに安くはない東小金井を選んでいる場合もあるということだ。
「食べログ」にて尋常ではない数の批評を投稿しているということは尋常ではない数、飲食店でバシャバシャと食べ物や店内の撮影をしているということなわけで、店や他のお客様に迷惑をかけていないわけがないのだ。それが「食べログ」のヘビー投稿者たちの実態だ。そういう常識の部分が欠けた人物が批評とは片腹痛いが「食べログ」とはそういう大量の痛い大人を養成する場所なのだ。「食べログ」のレビューに批判が殺到していた時期に震災が起きて有耶無耶になったが、食べログレビュアーたちの倫理観については再び議論されて然るべきだろう。
品質の良いものがちゃんと売れている東小金井の今後は明るいかもしれない。消費税増税さえなければもっと良いのに!