ブログのヘッダー部分のメッセージで一回書き記したのだが公開せずに削除した部分がある。(御嶽山の救助活動について)「砂漠仕様のオスプレイがあれば・・・」と書いたのだが、現在進行形で懸命な救助活動をしている自衛隊に失礼にあたると思い控えた。しかもそう書いてしまうと、まるで米軍に日本国内の救助活動を手伝えと言っているようでそれも見当違いの言い分となってしまうし、そもそも国内の米軍基地に配備されているオスプレイは砂漠仕様ではない。そんな削除した部分になぜ今更触れたのかというと、テレビ朝日の情報番組では御嶽山の救助活動について「自衛隊の投入が遅い」や「自衛隊員の数が少ない」といった批判的なコメントをしている者が出演していたと聞いたからだ。まぁ、一言で言えば「ふざけんな!」だ。自衛隊は最短時間で現場に到着している。現状での最速だ。
こんな状況なのだ。自衛隊員たちだって救助に行きたいに決まっているじゃないか。
テレビ朝日は報道で延々とオスプレイについてのネガキャンを展開していたことは皆さんもご存知のことだろう。この日本ではテレビ朝日に限らず、なんと公共放送(実質的な国営放送)を自称するNHKまでもがオスプレイについては批判的な論調でばかり報道している。事故発生率が報道機関の多くが使う複数機種よりも低いオスプレイをさも事故が頻発する機体のようにイメージ操作し、既存の大型ヘリよりも静音性に優れたオスプレイの騒音問題に注目が集まるように画策していたマスコミは少なくない。事故率と静音性、どちらも今は余りマスコミが触れない部分だ。要は国内の主要マスコミはバレないとタカをくくった適当なことをオスプレイのネガキャンに使い、それがネットなどで指摘され、その指摘を見てマスコミのやり方に疑問を持つ人々が増えて来たと感じると当初の報道姿勢をかなぐり捨てて保身に走ったのだ。似非ジャーナリズムとはこのことだ。
自衛隊のオスプレイ購入、配備は既に内定している。内定はしているが当然今は自衛隊はオスプレイを保有していない。そして当然のごとく自衛隊はオスプレイを救助活動に使える段階ではない。今の自衛隊は雲仙普賢岳の救助活動のときに噴煙の影響で着陸を余儀なくされたヘリコプターとほぼ同性能の機体しか保有していない。「たられば」の話になるが自衛隊が砂漠仕様(粉塵対策を施した)オスプレイを保有していたら状況は異なっただろう。今回の御嶽山での救助活動でも、自衛隊のヘリコプターは現場付近に到着するまでに余りにも当たり前だがヘリコプターのスピードで飛ぶ。そして噴煙をエンジンに空気を取り込む為の吸気口に大量に吸ってしまっては墜落の危機となる。粉塵はヘリにとっては致命傷となるのだ。テレビ朝日のコメンテイターは自衛隊の到着が遅いと感じたようだが現場に近づきたくとも容易に近づけない状況が火山噴火現場にはあるのだ。
オスプレイならば現場までヘリではなく飛行機の速度で到着できる。ざっと見ても大型ヘリの2~3倍の速さだ。そして、その後の現場での活動能力が桁違いだろう。オスプレイは元々が湾岸戦争、アフガン、イラク戦争の膨大なデータを基にして設計、改良されている。微粒子とも言える砂漠の砂嵐に悩まされ続けた米軍が砂漠でも活動できる輸送機としてオスプレイを望んだという背景がある。勿論、オスプレイにとっても粉塵は大敵だがヘリコプターほど救助活動には手間取らない。その最たる理由はオスプレイが有する「排気デフレクター」という機構だ。元々は火災対策に作られた機構だが、そのエンジン排気を直接地面にぶつけないで地面の火災予防をするという構想が離着陸時に機体直下に爆風を起こさないという効果を生み出した。この「排気デフレクター」はホバリングや離着陸時にエンジンからの排気の方向を調整し、機体の真下ではなくエンジンの付いている両翼の外に向けて排気も可能なのだ。オスプレイは機体から離れた場所に排気を飛ばしているのだ。これが粉塵の体積した地面へのホバリングや離着陸では大きい。通常の垂直離着陸では、地面に積もった粉塵を高度を下げれば下げるほど自らがかぶり吸い込んでしまう為に視界不良とエンジン故障の二重苦で墜落の危機となる。元々、砂漠での活動を想定しているオスプレイはこの点が強い。着陸時に真下ではなく離れた外側に粉塵を巻き上げるのだから救助活動性能は既存のヘリの比ではないのだ。
火山噴火中は空から石も降って来る。噴火の際には何トンもの石も飛んでくるのでオスプレイとて無事では済まないかもしれないが、それでも小石程度ならば既存のヘリよりも装甲の厚いオスプレイの方が耐え得る。地上からの銃撃にもかなり耐える機体なのだ。例えるならばヘリが自家用車くらいの耐性ならば、オスプレイは装甲車くらいには頑丈なのだ。過酷な環境下での救助活動で飛ばす垂直離着陸機ならば今の世界ではオスプレイ一択だ。もう当ブログをご覧の皆さんには耳にタコであろうがオスプレイが高速で大量の救助隊や重機を運ぶことがどれだけ効果的な救助活動につながるのか容易に想像できることだろう。
そこまで優れた機体であるというのに国内のマスコミ各社はオスプレイをまるで親の仇のように「危険だ、危険だ」と報道していた。それでも米軍はやっとのことで国内の米軍基地に申し訳程度の機数を配備し、自衛隊もようやく来年に17機を導入する予定だ。その件で小野寺前防衛相がオスプレイ試乗をした際にも国内マスコミはさも日本が戦争準備に入ったかのごとく自衛隊や政府を糾弾していた。そんなマスコミの中でも主犯格であるテレビ朝日が公共の電波を使って自衛隊の投入が遅いと評したり、人員が少ないとはどの口が言うのか?火山噴火直後では噴煙にも火山岩の飛来にも耐え切れずに二次災害にしかならないヘリしか今の自衛隊は保有していない。大量の人員を迅速に運ぶ為に最適な機体であるオスプレイを批判しておいて、いざ今回の御嶽山のような災害が起きると速く大量に救助隊(自衛隊員)を送れと言うとは厚顔無恥にもほどがある。
テレビ朝日と同じ系列である朝日新聞はもはや日本人の敵となった感がある。朝日新聞の実態が広く国民の知るところとなったからだ。本来ならば国民の命を救う鍵となるオスプレイについて散々事実無根の批判を繰り返していたマスコミ各社は御嶽山での悲劇を見てもオスプレイを批判するのだろうか?オスプレイはダメ、それでも今よりも速く大量に自衛隊員たちを送れって?テレビ朝日ならびにマスコミ各社は無茶を言うな!
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