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全米がこれほど注目していた大陪審の結論もそうは無い。今も現在進行形でミズーリ州ファーガソン周辺では暴動が起きており建物や車が炎上している。18歳の黒人少年が白人警察官に射殺されたという報道が流れ、その後に起きる混乱を予感した人々は少なくないことだろう。いくら素行が悪いどころか犯罪を犯していた少年とはいえ、その18歳の命はあまりにも尊いものであるし、今や事態収拾の為に多忙を極めているご遺族の方々、特に親が子を失った後でのこの心痛はいかばかりかと同情しきりではあるが、が、が、が!それでも今回のファーガソンでの一連の問題を人種差別問題と密接につなげて語ることには同意できない。

当ブログの管理人ミジンコはロス暴動の時には米国ニューヨーク在住。当時、ロスだけではなくニューヨークでも小規模・散発的ではあったが暴動が起きている街を経験した。実際には当日は暴動騒ぎで街が閑散として見かける警察官の数は倍増といった状況で物取りではない人々にとっては滅多にない街が空いてる非日常を経験できる日であった。問題だったのは襲撃に備えた24時間営業の店を含めた多くの店舗がシャッターを閉めており、買い物したくともできないという状況だったこと。当時の彼女もミジンコも大学のラボでアルバイトをしていた。暴動が起きているとはいえそれほど治安の悪化を感じないマンハッタンのアッパーサイドにある大学だったので、言われなければ暴動が起きていることすらも分からないほどだった。バイト帰りに彼女と空いている街を満喫しようということになった。二人とも娯楽を満喫できるほど学力も資金力も余裕のある学生では無かったので「ひとときの散歩」がレジャーだった。大学から歩いていけるセントラルパークに寄り、そんな日でも通常どおりに開園していた動物園に入った。いわゆる安全地帯とでも言うべきか、動物園の警備員と警察官の2段構えの動物園入口、結局のところ暴動というべきか物取り集団たちは動物園を襲撃するわけもなくなにも起きていなかった。

翌日からはロス暴動のことで話は持ちっきり。アメリカ生活だけでもいっぱいいっぱいだった自分には時事ネタを考える余裕は余り無かったのだけれど、ここまで社会を二分するような話題は初めてだったので自分の意見が無いままに議論に耳を傾けていた。当時から興味深かった意見としてはアフリカ系アメリカ人を含めた有色人種、つまり自分もそうだったのだが「差別をされている!」とされる側の学生や教授たちですら暴動については怒り呆れていたこと。「差別をされている」→「暴れろ!」という動きは恥だとする意見が圧倒的多数だった。確かに自分の立場に置き換えてみても、「日本人の権利を認めろ!」と叫んで暴れている日本人がいたら恥ずかしい。有色人種たちがロス暴動を見て批判的だったのだ。冷静な意見が尊重されるアメリカであることが留学中の自分にも誇らしく思えた。

ロス暴動が支持されなかったことの大きな理由は暴動にかこつけての略奪行為だ。暴徒たちが店舗のバリケードを壊して家電品や食料などを略奪する映像が連日テレビで放送されていた。トレーラーの運転手を引きずり出しブロックの塊を頭に投げつけて重傷を負わせる空撮映像は特に有名だ。そこには人種問題なんて関係の無いただの暴力と略奪しか無く、当然のことながら大義のかけらも無かった。ニューヨークでも数は少ないとはいえ、そういった店舗への襲撃は行われ、そのまま廃業する店もあった。保険に入っていない店舗や保険に入っていても店の修繕と仕入れの全てを賄えなかったところは事業継続を諦めざるを得ない状況になってしまったのだ。人種差別問題を理由に暴動が起きて黒人を含む有色人種たちの店舗が廃業に至るという悲劇だ。今回のファーガソンでも焼き討ちに遭った店舗や自動車の全てが保険加入をしているとは思えず、そういう事業者たちの人生を少しでも考えれば暴動なんてやろうという気にもならないはずなのだ。結局は暴徒たちのストレス発散が暴動の理由であることが透けて見えてしまうのだからロス暴動も今回のファーガソンの騒乱でも、ちゃんと真面目に生きている人々の支持を得られるわけもない。

射殺された黒人少年は万引き後に警察官の制止にも抵抗する挙動を見せている。少年とはいっても18歳。大柄な体格。しかも当初メディアに出ていたクリッとした瞳の童顔の写真とは異なる当時の風貌が後から後から出てきている。こう言ってはなんだがとても子供には見えず、顔つきもすっかり変わっている。そして国内の報道では「万引き」とされる防犯映像はどう見ても凶暴な強盗犯が店主を無視して略奪している様子であり、その少年の凶暴性が垣間見える。射殺した側の警察官の実名は公表されて世論の矢面に立たされているが、それでもなおその警察官は射殺の正当性を訴えている。これも批判するのは容易いのだが、凶器を持っているのか否か分からない大柄な男が警察官にさえ反抗的な態度を見せたときにどういう対応がベストだったのか、むしろ批判的な人々ほど一瞬の判断の厳しさを理解していないように思える。そしてそういう人々は少年が銃を所持していて警察官が逆に殺されてしまっていた場合は少年を猛烈に叩くことだろう。要は無責任に結果論だけでしか議論できない人々だ。一番ベストな状況は少年が店を襲わずにいたことだ。そこを無視してその後の警察官の対応だけを批判することは短絡的で野次馬根性丸出しだ。

人種差別問題がまったく無いとは言えない。明らかに白人至上主義者はアメリカにも存在する。環境保護団体など、明らかに差別主義が根幹にある活動や組織はある。そういう人種差別とアフリカ系アメリカ人が白人警察官に射殺されるたびに持ち上がる人種(黒人)差別がごちゃ混ぜになっている現状が問題だ。今回のファーガソンの件、黒人少年だから射殺されたとする意見は余りにも強引だ。射殺した警察官も言明しているが黒人だから撃ったわけではなく白人であろうとも銃を奪われそうになったら撃っているということだ。そこをこの悲劇を利用して活動に勢いを得たい黒人団体は認めようとしない。あくまでも黒人差別があったとしたい組織が数多く存在するのだ。

そんな黒人団体よりもタチが悪いのが略奪を目的として動いている犯罪者たちだ。暴動が起き、火災が広がった方が略奪行為が容易であり、しかも警察官が暴動鎮圧で手一杯なので追跡・逮捕される可能性も大幅に下がるというわけだ。ロス暴動でもそうだったが略奪の痕跡を消す為に略奪者たちが建物に放火するからこそ火災が頻発するのだ。ファーガソンでもやたらを建物や自動車が炎上しているのには理由があるということだ。人種差別とはまったく関係のない。なんの非も無いというのに店を失う商店主たちがいるということだ。こんなことは止めないとならない。

更に言えば前述のとおり、ただの普段の鬱憤を晴らすために自動車をひっくり返したり建物を破壊する者たちもいるのだ。人種差別を言い訳にして略奪や破壊を肯定するなんて言語道断だ。

アメリカの大陪審の人種構成を批判している声も国内の書き込みで幾度か見た。大陪審制度をちゃんと理解してからそういうことを語るべきだ。大陪審に白人が多く黒人が少ないからこういう評決に至ったとする馬鹿げた書き込みをする前に大陪審制度を理解していればそんな恥ずかしい意見は言えなくなる。百歩譲って映画史に残る傑作「11人の怒れる男」でも観ればまだマシだ。陪審員の人種構成で決まるほど安直な評議のわけがないのだ。確実に証拠として認められる材料のみで客観的に有罪であるのか無罪であるのかを判断する機関だ。ファーガソン事件の場合、警察官を罪に問うべき事実がどう評議しても見出せなかったということだ。人種問題をこの件に持ち込むことが余りにも強引であり、警察官の起訴見送りが妥当ではないとする過激な活動には客観性が欠如している。

事件の経緯を文章で起こすと驚くほど簡潔にまとまる。しかも黒人であることか否かという要素を排除して、「黒人」という言葉を入れないで記述すると尚更明確に事実が見えてくる。『(国内では万引きと説明されていることが多いが)強盗をした大柄な男性が店から逃亡後に警察官の制止を聞かずに立ち向かって来た。警察官は銃を奪われると判断し発砲。』こういうことだ。警察官を批判している人々は今回射殺された者が白人中年男性だったら同じように抗議しただろうか?パトカーをひっくり返しただろうか?関係のない店舗を放火しただろうか?なんでもかんでも人種差別に結びつけて自分たちの行為を棚に上げる行為は恥ずかしいことだ。

実はアメリカには人種差別を打ち消す手段が存在するのだ。人種差別を本当に無くしたいのならば猛烈に勉強し勤勉に働き尊敬される行為に努めることだ。そうすれば差別なんてされない。差別されていない人々は皆そうしている。白人至上主義者よりも偉くなれば痛快だ。オバマ大統領はそうしている。不肖ミジンコもアメリカ社会では差別を感じない日々を送っている。アジア系であることでハンデらしいハンデを感じたこともないが、人に意見を聞いてもらうためにも、社会的な信頼を得る為にもそれなりにやらなければならないことはやらないことには解決しないのだとは感じてそれなりの努力はしてきている。そういう社会なのだからルールさえ理解できればどんな肌の色であろうともそんなに悲惨なことでもないのだ。クルマをひっくり返したって解決する人種差別問題なんて無い。

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すごく分かります
日本にも、すぐに人種差別だヘイトだ人権侵害だと騒ぐけどそれ違うよね?人種民族国籍出自関係なく、違法だったりマナー違反だったり嫌われて当然のことしてるから世間からそういう扱いになっているだけだよね?ぶっちゃけ自業自得だよね?

と突っ込みたくなる案件が沢山あるような気がします。
りょみpapa| | 2014/11/26(Wed)21:35:39| 編集
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 プロフィール
HN:
ミジンコ
性別:
男性
職業:
戦闘訓練を受けた経営者
趣味:
余裕をかましている悪党をギャフンと言わせること。
自己紹介:
詳しくはプロフィールをご覧くだされ。
 わらび☆かんがるー子


 契約戦隊     ハケンジャー


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