フジテレビ系列で放送されたザ・ノンフィクション「ランサナの夢~中野美奈子 シエラレオネ報告~」という番組をチラ見した。
日本のTV番組クルーがどれだけ酷い仕打ちを現地のシエラレオネ人たちにするのかと想像できる部分もあり、まともに観るのは耐え難かった。
実際に観てみたパートだけでも酷い内容だった。ミジンコがこの番組にタイトルをつけるならば「馬鹿な日本人一行のシエラレオネ人を侮辱する旅」だ。
それにしても中野美奈子の言動が酷過ぎた。アナウンサーとして酷いというよりかは人として、それを困窮している人々に尋ねるのか?といった相手の心を踏み躙るような言葉の数々。
質問された人々のギョっとした表情を中野美奈子はもう忘れているのかもしれないが、ミジンコの方が忘れたくても忘れられなくなってしまった。
番組の主人公とも言えるランサナという少年はお金が無くて学校には行けなくなった。父を内戦で失い、貧しさから母にも捨てられた少年がランサナ。親戚の家に引き取られているが、その親戚は学費までは負担できないとのこと。
一時期、教室を外から覗くランサナを見かねた教師が教室に入る許可を出し、1回目のテストでは学年2番、2回目のテストでは学年1番になったとこのと。ランサナは知能が高いのかもしれない。
中野アナがその教師にインタビューを少ししていたが、教師の怒りの表情を彼女はまったく感じとっていなかった。人種が違うから読めなかったのだろうか?ミジンコは教師が怒りを抑えてなんとか喋っているようにしか見えなかった。
当たり前だ、今は学校に通えない少年を、裕福な日本人たちが学校に連れてきて晒し者にしているからだ。
その後、誰もいない教室にランサナを連れていく中野美奈子。黒板には数学の授業の跡が残っていた。
ランサナはもうその黒板の問題を解けないとのこと。授業がランサナが学んだ地点よりもずっと先に進んでしまったからだ。
中野美奈子も解けなかった・・・・・。
中野美奈子が許し難い質問をランサナに問いかけた。
「もう一度、学校に行きたい?」
番組的にはどうあってもランサナ少年の涙を撮りたかったらしい。俺がその現場にいたらスタッフ全員を張り倒している。
中野美奈子は自分に対して完全に心を閉ざした少年になぜにしつこく失礼千万な質問を繰り返したのか?番組のためなのか?信じられないほど相手の心を読めない女なのか?
本当に中野美奈子には失望した。
中野美奈子にも、その番組ディレクターにも、協力した日本ユニセフ協会にも問いたい。
おまえらは飢えた相手に「ゴハンが食べたい?」と訊く者をどう思うのか?怪我をした相手に「治療をして欲しい?」と訊く者をどう思うのか?
番組の最後にフジテレビ前の幸せそうな日本人たちの光景を映して、中野美奈子はなにやら視聴者に問いかけていた。そして募金のお願いを表示。
中野美奈子もディレクターの指示でやっているのだろうが、中堅アナウンサーとして自分のやっていることに疑問を持たない大馬鹿者だ。
シエラレオネにはブランドモノの洋服や帽子や化粧品よりも、もっと「現状把握に努める意思」を持参しないことには現地の人々の反感を買うだけだ。
[9回]
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