ソマリランドって皆さんご存知でしょうかね?
日本人にはほとんど馴染みがない地名(国名と言いたいところだけれどまだそうとは言い切れない情勢)かと。
日本人でソマリランドに詳しい人ってのはほとんどいないでしょうなぁ。
では、ソマリアはご存知でしょうか?
ほとんどの方が聞いたことがある国名でしょう。そうあの危険極まりない国です。海賊になって結婚資金を稼ぐ若者がいたりする国です。ミジンコでも余り行くたくはない地域ですなぁ。
元々はひとつのソマリアという国が、北部の「ソマリランド共和国」と南部の「ソマリア」、更に「プントランド」という地域もソマリアとは独立した政府発足を表明しており元々のソマリアは分裂状態なんですな。
ソマリランドは政情も安定しており治安も良く観光にも力を入れている国、おっと地域ですな。反してソマリアは無政府状態でご存知のような治安の悪さ。今世界で一番危険な地域と言って差し支えないかと。
日本ユニセフ協会のお知らせ
アグネス・チャン日本ユニセフ協会大使 ソマリア視察へ出発!
2月15日(月)、アグネス・チャン日本ユニセフ協会大使が本年の視察先であるソマリア(ソマリランド)へ向け、羽田空港を出発しました。アグネス大使は、ドバイからナイロビを経由し、2月17日(水)にソマリランドの都市、ハルゲイサに到着し、2月23日(火)には日本へ帰国予定です。
13回目となるアグネス大使の視察先は、20年以上も紛争が続き、干ばつの被害を受け、世界最大規模の国内避難民キャンプを抱えるソマリア。360万人以上が人道的な緊急事態の中にいると報告され、予防接種など基本的社会サービスを受けられないために、多くの子どもたちの命が失われ続けています。(以下略)
日本ユニセフ協会は「お知らせ」にて散々ソマリアの悲惨さを記述しているのだが、なんでか大使という肩書が付いているアグネス・チャンが赴くのはソマリアではなく、ソマリランドの方。肝心のソマリアには一歩も足を踏み入れないソマリア視察らしい。
ソマリランドでは紛争は起きていないし、難民キャンプも存在しない。ソマリランドのハルゲイサは非常に美しい観光地なのだ。ミジンコもたまに中継地点に利用する街で、要は心も体も休息できる場所なのだ。警官がナンクセをつけて賄賂を要求してこないアフリカでは珍しい場所なのが印象に残っている(苦笑)
そのくらい平和な地域がソマリランド。
で、アグネス・チャンなる大使(←失笑)はソマリランドになにしに行くんだって?
ソマリアの内戦を憂いている者がソマリランドに赴くなんて迷子よりもタチが悪い。観光収入が大きな収入源であるハルゲイサに紛争を解決したいという訪問団がやってくるなんて現地の人々には悪夢だろう。存在しない問題の視察に来られたところでハルゲイサの人々は美しいガーデニングを見せたり、食材豊かな多国籍料理をふるまうしかないだろうに。ハルゲイサの人たち、「なんで紛争をしていないんだー!」と日本ユニセフ協会に怒られたりして(-_-;)
ソマリアに限らずアフリカの紛争地域で使われている武器は中国製がかなりのシェアを占めている。中国人のアグネス・チャンがアフリカの平和を願うのならば先ずは自身の母国の武器輸出を抗議するべきだ。
アグネス・チャンはチベット問題にもノータッチ。ハイチへの募金であれだけ日本ユニセフ協会が大宣伝を打っていたのに、ハイチ視察はスルーしてなぜに今この時期にソマリランド?
どうにも日本ユニセフ協会はソマリア(ソマリランド)と表現し続けているのだが表現が強引過ぎる。ハイチに視察に行くと言ってドミニカにのみ滞在したとしたらもっと解りやすい「愚行」なんだろうが、いかんせん、今までアフリカは知られ無さ過ぎて“やったつもり視察”の餌食になっている。
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