東日本大震災の復旧のための2011年度第1次補正予算案は30日午前の衆院予算委員会で全会一致で可決した。同日午後の本会議で可決し、衆院を通過した。参院での審議を経て5月2日に成立する見通しだ。
菅直人首相は30日午前の衆院予算委で放射線安全学の専門家である小佐古敏荘東大大学院教授の内閣官房参与辞任について「見解の相違から辞任した。大変残念だ」と述べた。小佐古氏が政府の原発事故対応を「場当たり的」と批判したことに関しては「場当たり的な対応ではない」と反論。「原子力安全委員会や参与の助言で対応している」と強調した。
高木義明文部科学相は小佐古氏が文科省が定めた小中学校の放射線量の屋外活動制限基準を「とんでもなく高い」と批判したことについて「この方針で心配ない」と言明した。(以下略)
ソース元:
日本経済新聞
放射線安全学の専門家である小佐古敏荘東大大学院教授の見解と、原発に詳しいと自称する菅直人や放射線について詳しいとは到底思えない文科相の見解のどちらを信じるべきか?
皆さんにはどちらの意見を信じるか、この選択の自由がある。
小佐古敏荘東大大学院教授の辞任会見の動画を視聴したが、日本屈指の放射線についての専門家としてどうしても踏み越えられない線があったのだと伝わった。あの涙ながらの会見こそが学者として譲れない真実があると訴えかけていた。
まぁ、御用学者を多数輩出している東大ではあるので東大の教授だからといって信じろというつもりはない。だが、どう過去の実績や客観的に見たって小佐古教授は放射線安全学の権威だ。その教授が政府の方針では危険だと抗議の辞任なのだ。菅直人以下政府関係者、東電、そして役立たずの保安院など、その中にいる人間たちが小佐古教授が有しているような放射線の知識があるとは到底考えられない。こういうことは多数決で決めても仕方がない。大多数が無知な場合は悲劇が起きる。菅直人の指導力に大きな問題があるということだ。たった一人の意見だったとしても、その意見を述べた者がその分野のエキスパートならば、その意見をもっと慎重に受け止めるべきなのだ。
菅、参与にも捨てられた「何を言っても無意味」バッサリ (インフォシーク楽天ニュース 夕刊フジ)
“裸の宰相”、ついに身内にも見放された-。東京電力福島第1原発事故の“対策”として、多くの有識者を周囲に集めている菅直人首相に対し、放射線安全学の専門家として内閣官房参与に起用された小佐古敏荘・東京大大学院教授が29日、辞表を提出した
。原発事故への政府の取り組みが「その場限りの対応で、事態の収束を遅らせた」とし、菅首相には「何を言っても無意味」とバッサリ。身内が「(首相は)はだかの王様」とバラした格好だ。
首相は原発事故で外部から助言をもらうため、6人の内閣官房参与を起用した。小佐古氏は最も早い3月16日に就任。その小佐古氏が公然と政権批判して辞任した意味は大きい。
27日に今後の原子力対策について報告書を提出した小佐古氏は、「提言の一部は実現したが、対策が講じられていないものもある。何を言っても無意味だというなら、参与に留まる意味がない」と不満をあらわにした。
小佐古氏が特に問題としているのは、福島県内の小学校や幼稚園などの利用基準で、被曝限度を年間20ミリシーベルトと設定していること。同氏は「20ミリシーベルト近い被曝は約8万4000人の原発の放射線業務事業者でもきわめて少ない。とんでもなく高い数字だ。とても許すことができない。(子供たちに)無用な被曝をさせてはいけないと官邸に何度も言った。学問上の見地からも、私のヒューマニズムからも受け入れがたい。(このままだと)私の学者としての生命が終わる」と涙ながらに首相に抗議した。
官僚を怒鳴り散らして遠ざける一方、有識者とは良好な関係と思われていた菅首相だが、“身内”からも今後、続々と離反者が出てきそうだ。
小佐古教授は子供たちを政府の誤った判断によって被曝させるべきではないと主張しているわけだ。至極もっともな意見だ。先日の
枝野のGWに被災地の野菜や観光を推奨する活動もそうだが、今の政府はなんで防げる国民の被曝を防ごうとしないどころか被害を拡大させようとしているのか?もうこういう政府の愚行は愚かであるという理由だけで許される範疇を超えている。国民が多数決で選んだ政府とはいえ、それは愚かな選択だったと既に多くの民主党に投票した有権者だって認めている。この政府は衆愚政治を実際にやってしまった日本人への罰としてはいささか厳し過ぎる。
大体、子供たちも、おなかの中にいる胎児たちにもなんの罪もないことだ。そんな彼等に対して大人として取るべき行動というものがあるはずだ。政府も我々日本の大人たちも過去から今までの日本の原発依存体質と別にエコでも低コストでも無かった原発政策を今まで放置した結果として招いたのが今の日本だ。日本の放射能汚染を認めた上で子供たちにはなるべく放射線被害を受けない環境と政策を日本に残すのが筋だろう。散々原発に反対しては色々と苦い思いをしてきたミジンコですら日本の原発依存には責任を感じる。約3割ものエネルギーを原発から受けては無駄に電気を使用していた日本だったことは否めない。そういう社会には社会人だった我々全員が責任がある。菅直人は責任を感じないのだろうか?ミジンコなら小佐古教授に土下座して足にしがみついてでも参与として残ってもらい、今もっとも必要な現実的なアドバイスを今後も乞う。耳心地の良い意見を言うアドバイザーだけを周囲に置くトップほど愚かな者はいない。それならば内閣官房参与という役職はただの太鼓持ちの集団と化してしまうじゃないか!
このままでは小学生や幼稚園に通う子供たちが危ないと小佐古教授は言っているわけだ。その通りだろう。感情論とかそういうものではなくて、現実的に福島県内のいくつもの小学校や幼稚園では放射線被害の可能性が高く、子供たちを通わせるべきではないのだ。年間限度量20mシーベルトがもたらす悲劇があるということだ。大体、よく限度量という言葉が出てくるが、これはあくまでも本来は被曝しないことがベストなのだが、止むを得ず被曝してしまうような作業に従事している(子供ではなく)成人に対して使う規定だったはずだ。いつの間に子供にもこの規定を使うようになったのだろう?子供の方が被曝による健康被害のリスクは高いと思うのだが、政府の大人たちは鬼か悪魔か?
このブログではその危険なことが明白な地域にお住まいの方々がお子さんたちをそういった小学校や幼稚園に通わせないで他の安全と思われる地域に転校させることを強く勧めたい。政府の方針とは食い違うだろうが、それがミジンコの率直な意見だ。ミジンコは科学データは数値しか信用しない。これこれこういう数値のときはこういう結果が出るというやつだ。勿論、多少の誤差は生じるものだが数字というものはそれほど嘘はつかない。その方針でずっといつかの素材や素材開発についての技術革新を達成してきた。そのミジンコは小佐古教授の意見が妥当だと考えるということはここに書きとめておきたい。わざわざ子供たちを被曝させることはない。
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