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キプロス島に民間軍事会社の事務所がある。いわゆる支店みたいなものでそこで新入社員の入社試験や研修も行う。ミジンコにとっては中東やアフリカでの緊張感からやっと解放される場所。そこで書類仕事をこなすことも多い。

キプロス島は地中海に浮かぶ大きな島。右手の地中海沿岸にはヨルダン。シリアやイラクからの難民が50万人以上押し寄せているヨルダン。難民受け入れの限界に達しているのでヨルダン政府は必死に難民を堰き止め送り返している。今、渦中のシリアからの難民たちはシリアでは生きていけない。国に残っているだけでいつ内戦に巻き込まれて殺されるのか分からない。化学兵器がどこに使われるのか予想がつかず、シリアには安全な場所なんて無いからだ。アサド政権はもう狂っているのだ。次々と独裁者たちが政権の座から引きずり降ろされ、まだ生きているムバラクはまだしもカダフィのような最期を迎えるのではとアサドは恐れ慄いているのだろう。その恐怖心が更に化学兵器を国民に使う方向に向かわせている。アサドは他の有名だった独裁者よりもより臆病に見える。そういう小心者の方が追い詰められたときに暴走する。今回の化学兵器使用により女性も子供もたくさん命を落とした。ヨルダン国境で追い返された難民たちがその犠牲者に含まれているやもしれず、国境で引き返す難民たちを見送った昨年の記憶で夜中に目が覚めた。元々少ない睡眠時間が更に少なくなって堪らない。

キプロス島も日本と比べれば治安が良いとはいえないが周辺国と比較すると段違いに治安が安定している。少なくとも周辺の国々のようにイスラム原理主義組織による自爆テロの標的にされているところではない。イスラエルから攻撃される場所でもなく、本当に中東や北アフリカの地獄のような現状と比較するとまるで天国だ。まぁ、キプロスで預金してたら大変なことにはなっていただろうが、物理的になにか危害を加えられることは先ず無い、いわばセーフティーゾーンのような島だ。だからこそキプロスに着くと「生きている」と実感する。シリアもそうだがいつどこからなにが飛んでくるのかも分からない国々では緊張感に慣れてしまうという妙な感覚に陥る。こう言うと変だが「死んだら死んだで・・・」という妙な諦めが入る。いちいちビビっているとなにもできないからだ。だから意外に紛争地域にいるときのほうが神経がマヒしていて怖くない。そしてキプロスに着くと冷や汗をかく。シリアの難民たちはここに来たいのだろうなと当たり前のことを思った。

現実的にはシリアの難民全員を受け入れるキャパシティーのある国はどこにもない。もうどこの周辺国も名民受け入れの限界をきたしている。ダマスカスというかつては中東随一の美しさを誇った都市を有していた国の国民のほとんどが国から逃げ出したがっている。当然だ。今までそれほど大きなニュースになっていなかったがアサド政権は虐殺の常習犯だ。どこの独裁国家にも秘密警察は存在するがシリアのはそれはそんな数々の独裁国家の中でも冷酷無比だという話は何度となく聞いている。独裁国家の凶悪さをランク付けすることナンセンスだがシリアから聞こえてくる悲惨な事例の数々は反吐が出るという意味で特異なものが多い。その証拠というわけにならないだろうが興味深いことに、中東や北アフリカからさえも「米軍主導の軍事行動」については批判が出ているものの、アサド政権への攻撃についてはむしろ歓迎ムードだ。アサド政権、いやもっと具体的にいえばアサド家の親族一同の非道の限りが余りにもなもので、「敵の敵は味方」という考え方が通用していないようだ。せいぜいロシアがシリアではなく自国の勢力維持のために米英仏軍の邪魔をしたいといったところだろう。

キプロス島で自分が生きていることを喜び、家族に再会できることがほぼ確定したときに素直にウキウキしてしまう。何万ものシリア難民たちを上空から見た数時間後でも自分が無事だったことを先ずは喜んでしまうものだ。そこまで聖人君子にはなれない。別にその自分の感情を悪いとも思わないのだが「知らなきゃ良かった」くらいには思う。知ってしまったのであの難民たちが神経ガスを自国の独裁政権に吸わされるなんて事態はどうしても食い止めたい。世界には平等はなくて、シリアの国民なんてずっと酷い目に遭い続けている人生だ。全てが世界のせいではなくてシリアが今のようになってしまったことは、やはりシリア国民のその責任の多くはある。それでももうシリア国民だけの力ではシリアの秘密警察やアサド政権を倒すことは余りにも難しい。世界がちょっとくらいは手を差し伸べないとダマスカスはいつまでも荒廃したままだろう。その差し伸べる手が巡航ミサイルであることが最善策ではないことは百も承知だが他の手立てが思いつかない。シリアの全国民がアサド政権にアッカンベーをして他の国に亡命できるのならばどんなに良いことだろう。安全なキプロスにいてちょっと考えごとをする余裕ができると、とシリア難民だけではなく中東やアフリカの難民を全て受け入れる場所はないものかと幾度も考えた。それがすぐに思いつくならば世界はこんなに混乱しないのだけれど。

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新天地
よくSF映画などで、住む地を失った民が最後は新天地を目指す、みたいな希望に満ちた終わり方でほっとすることがあります。現実にそんな地があって欲しいとは思いますが、じゃあお前が、日本が引き受けるのか?と問われるとその覚悟はないです、申し訳ないけど。
りょみパパ| | 2013/08/30(Fri)00:52:28| 編集
↑りょみパパさんに同意
犬や猫を拾うのとは次元が違いますからね。
対戦中スイスは、ナチスから逃れて来たユダヤ人たちの入国を、断固として受け入れなかったそうです。生活保護でのほほんと暮らす在日どもに甘い日本政府とは偉い違いです。
トニー| | 2013/08/30(Fri)03:50:11| 編集
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ミジンコ
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男性
職業:
戦闘訓練を受けた経営者
趣味:
余裕をかましている悪党をギャフンと言わせること。
自己紹介:
詳しくはプロフィールをご覧くだされ。
 わらび☆かんがるー子


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