人生で初めて子供のいじめの現場を目撃した。ドラマなどでよくあるような複数の子供たちが一人の子供をいじめている光景だ。自分の小学校時代を振り返ってみてもそこまでの光景は見たことがなかった。ミジンコが通っていた小学校でもいじめがまったくないというわけでは無かったのだろうけれど学校自体が少年サッカーを中心に動いているような環境だったので変な話かもしれないがいじめをやっている余裕が子供たちにないような学校だった。喧嘩などはあったけれど複数が一人を攻撃するような場面は1度も見たことが無かった。そのドラマでしか見たことがない光景が現実のものとして自分がコンビニのサンドイッチを食べている公園で起きていた。一緒にいたのはあのゴリマッチョともう一人の友人。おっさん3人で公園でランチ。まるで地獄だ。歩いて六本木に行ける距離の公園でゴリマッチョの内緒の相談を人生の先輩であるミジンコと友人が半分真剣に半分茶化しながら聞いていた。
昔、ゴリマッチョと初めて出会ったときにその友人が一緒にいた。その友人は噂では超強いらしいのだが暴れているところは見たことがない。ゴリマッチョが路上でボコボコにされているところを警察よりも先に助けに入ったのがその友人。ミジンコの古くからの友人だ。仮にT-REXからT君と呼ぼう。そんな感じなのでw
そのT君が夜のお店であろう黒服たちからゴリラみたいな大男がフルボッコにされているのを見かねて「おい、警察呼んだぞ。おまえら逃げたほうがいいぞ。」と黒服たちを散らせてゴリマッチョを救ったT君。自然保護の一環であった。「もっとやれー、もっとやれー」と黒服を応援していたのがミジンコ。常に勝っているほうにつくのが戦国の世の習わしじゃ。
あとでゴリマッチョに黒服たち、まぁ、ゴリマッチョの当時の先輩たちなのだが、なんでその先輩たちに追われてボッコボコにされていたのかの理由を聞くと大目に見ても死刑が妥当であり今もってミジンコは先輩たちを支持している。ゴリマッチョ、クズ過ぎでひいた(-_-;)いや割とマジでここで言えないほど酷い。
ともかく、そのあと微妙に更生したゴリマッチョは迷惑をかけたお店にも先輩たちにもちゃんと謝り諸々の賠償も分割で行って今に至る。そこをちゃんとしないのならばおまえを(ピーーーーッ!)するぞとT君とミジンコにきつく言われていたのだ。そんなゴリマッチョも今はちゃんと夜の六本木で仕事をしてお客様からの評価も高い。見た目はゴリラだけれど。
そのゴリマッチョも人生の岐路に立ち、「えーーー、めんどくせぇ!」と言うT君とミジンコが真昼間の公園で相談を聞くことに。その相談はゴリマッチョの個人的なことなので明かせないが答えはT君、ミジンコともに同じものだった。「クソゴリラ、そんなしょーもない相談のために会社の代表取締役二人を呼び出したのか!?死ね!今すぐ死んで詫びろ!」だった。ゴリマッチョの私的な問題なので明かせないが、アイツが惚れたというコンビニのバイト君は我々の総力を持って守る所存。バイト君、逃げろ!逃げるんだ!
さて、本題。そういじめの現場だ。小学校3年か4年生くらいの男の子が先を歩く4人の男の子たちのカバンを全部運ばされた上に罵られていた。悩んだ。ああいったことに大人が介入して良いものか?そもそも本当にいじめなのかどうかを最初は確実には言い切れなかった。先を行くガキンチョが「だからお父さんいないんだ」と言うまでは普段は仲良しなのかと判断に迷った。その言葉を簡単に吐けるクソガキが恐ろしかった。母子家庭で育ったゴリマッチョにもその言葉は受け入れがたいことだったろう。それでも子供のやっていることに通りすがりの大人たちがどこまで干渉して良いものやら・・・・3人で数十秒悩んだ。その場でいじめられている子を助けることはできても後で倍返しを食らうのはその子だ。その後ずっとその子を守ることが不可能である以上、下手な介入は事態を悪化させると思った。
最初にT君が動いた。持っていたアタッシュケースをゴリマッチョに持たせて「さっさと運べ!バカ!」とゴリマッチョに叫んでガキンチョ軍団と同じ方向にゴリマッチョはナップサックとアタッシュケース、そしてミジンコが手渡したメッセンジャーバッグと渋谷LOFTの大き目の紙袋を運ぶことに。身長190cm近いゴリラ、もといゴリマッチョがそのくらい運んでもわけないとは思うのだがゴリマッチョの大根演技が光った。「ひーおもいっすよー(棒読み)」悪い意味で驚愕の演技力だった。向井理だってもうちょっと演技するぞ、ゴリマッチョよ・・・・・。ゴリマッチョのかわいくないオケツをチョコンと蹴るT君。渾身のローキックを決めるミジンコ。「もっと速く歩け!ゴリラ!」ストーカーの相談に真昼間の公園に出向いた怒りが収まらないミジンコの迫真の演技。この演技だけでオスカーにノミネートされたらどうしよう?
さすがにいじめをするようなクソガキ集団でも我々がイヤミでその茶番劇をやっていることは伝わったらしい。身長180cm以上の大柄な男3人、ましてや1匹ゴリラが混ざっていたのだ。あれは子供には怖かったことだろう。いじめっこクソガキ集団は自分たちのカバンを回収して自分たちで持って早歩きで去っていった。カバンを持たされていた子は置いてけぼり。やはりいじめだったということだ。ゴリマッチョが「俺も子供の頃は同じことされたことがあるぜ」とその子に声をかけていた。「いや今もおまえ、俺達にカバン持たされてたやん!」とつっこもうかと思ったがさすがに場が台無しになると思ったので控えた。これでミジンコの「自重・オブ・ジ・イヤー 2013」の受賞は決定だろう。やったぜ!
ともかくゴリマッチョはゴリラ語で俺もいじめられっこだったけれど今はこうして強くなったぜぇといったことを説明していた。問題はあの子供が「ウホウホウッホ、ウホウホウホ、ウホーッ!」が翻訳なしに理解できたかどうかだ。そして身長185cmくらいでムキムキマッチョマンなT君が「俺もいじめられていた」と言ってこんなことは長く続かねぇし、やられたらやり返せと流石に前世が恐竜だとか闘犬だとか言われているだけのことはある闘争心満々なアドバイスをしていた。
「じゃあ、俺もいじめられっこだったー!」とミジンコ。「じゃあってなんだよ!じゃあって!」とゴリラと恐竜に叱られるかわいそうなミジンコの図。なんとなくそう言わないといけない雰囲気だったんだよ・・・・・。特に良いアドバイスが思いつかなかったので、さっきいたいじめっこ集団のリーダーらしきやつ、もうまさに「うわ、こいつイヤな感じ!」ってなガキンチョがいたのでソイツを指定して「他のやつには目もくれずにアイツに攻撃を集中しろ」ってアドバイスしたら「戦場じゃねーんだよ!」ってまたゴリラと恐竜からお説教ですよ・・・・・。
なんの解決にもなっていないのかもしれないが、かといってどうしたらベストだったのやら・・・・・。いじめを無くすことに特効薬があるのならばとっくにそれを使っている。そのいじめられていた少年にお母さんの連絡先を教えてくれと言ったら「ヤダ!」だってさ。知らない人にそういう情報を簡単に渡さないとはなかなか良く教育されているじゃないか!(怒)・・・・・・く、くそうw
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