韓国軍が上の画像の精密誘導拡散弾(CBU-105)、いわゆるクラスター爆弾360発を約2億ドルで購入する契約を米国防総省と締結した。このCBU-105はテキストロン社製で、画像の親爆弾から40発の子爆弾を放出し、子爆弾はそれぞれ動いている目標をも追尾する。つまり理論上はこのクラスター爆弾を1発撃てば40台の敵車両を爆撃することが可能ということだ。
人道に反するということでいくつかの国とNGO団体がクラスター爆弾を世界的に禁止にしようと動き始めたのは2008年、その後、日本も含めた数十ヶ国がこのクラスター爆弾の使用、開発、製造、取得、貯蔵、保持、移譲、全てを行わないという条約に署名。アメリカもロシアも中国も批准していない条約だ。日本の近隣国の韓国も台湾も北朝鮮も批准国ではない。つまり、日本が近隣国と戦争になった場合、日本だけがクラスター爆弾を使えないということ。
この条約批准に関しては当時から余り大きなニュースになっていなかったことが不気味だった。そもそもクラスター爆弾といっても世間一般への認知度は非常に低く、日本人のほとんどがこの件について無関心だったように思う。マスコミ、そしてお馴染みの9条教(狂)とも言える自衛隊のいかなる武器も許さないといった言動の活動家や政治家たちは総じて日本のクラスター爆弾に関する条約、通称オスロ条約を歓迎していた。ミサイル迎撃専用であるPAC3(パトリオット・ミサイル)へさえ反対デモや抗議声明を上げる集団なのだ。そりゃクラスター爆弾という海から侵攻してくる侵攻軍を一網打尽にするような迎撃手段を日本が保有することには大反対だった。本当に現実のこととは思えないし思いたくもないが、この日本には敵国が簡単に侵攻できるように頑張る連中ってのは確かにいるようだ。防弾チョッキを着る人間を責めて銃を撃ってくる犯罪者には寛容という狂った判断基準を持った連中だ。
日本がクラスター爆弾を保有していれば国土に上陸してくる揚陸部隊と真正面からの砲撃戦ではなく、先ずはクラスター爆弾での迎撃が可能なはずだった。つまり迎撃する自衛隊の犠牲を低減できるはずだったということだ。ところが日本は現実的に有り得る可能性として、敵国になるとの想定が捨て切れない中国、韓国、北朝鮮の3国のいずれもが保有、もしくは保有可能なクラスター爆弾を保有できない。
クラスター爆弾は人道上に問題があるとして禁止条約が推進された。兵器に残酷と残酷ではないものがあるとでもいうのだろうか?全くもって馬鹿げた理論だ。クラスター爆弾の子爆弾で殺されようが通常爆弾で殺されようが残酷なことに変わりはない。人を殺す兵器はいずれもが残酷なものだ。そして、その残酷とされるクラスター爆弾であるが、その残酷云々のことが百歩譲ってあるにしても、侵攻軍がクラスター爆弾を喰らうこと、それはまさに自業自得というものだ。クラスター爆弾の洗礼を受けたくないのであれば侵攻してこなければ良いのだ。
オスロ条約への日本の批准を猛烈に賛成していた活動家たち等はPAC3を自衛隊が配備するだけでデモ行進をしている面子とこれでもかというほどに被っている。日本の防衛力が上がると困るかのようにひたすら日本の迎撃手段を批判する。日本もクラスター爆弾を保有するべきだ。いざという時にわざわざ敵の揚陸部隊の真正面から自衛隊が応戦する必要はない。クラスター爆弾がいかに残酷であろうとも自衛隊員の犠牲が無い方がよほど良い。それを批判する連中は先ずは中国、韓国、北朝鮮がクラスター爆弾を禁止する条約を批准していないことについての意見を述べるべきだ。中国や韓国の持つクラスター爆弾は残酷ではなく、日本が持つクラスター爆弾が残酷であるなんてことを言い出しかねないが、実際そのくらい途方もないトンデモ理論しか日本のクラスター爆弾禁止を大喜びした連中はできやしないのだ。
日本がクラスター爆弾を保有したからといって責める権利のある国なんて本来は存在しない。まぁ、想定内のこととして日本がクラスター爆弾を保有したら、中国と韓国は抗議してくるだろうが「自国の軍の保有兵器リストを確認してみろ」と言ってやれば良い。マスコミが日本のオスロ条約からの離脱を批判した場合はここで取り上げた韓国が米国から新型クラスター爆弾を購入している事実を突き付けてやれば良い。日本は日本人の犠牲者を少なくする兵器によって自国を守る権利がある。
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