当ブログでは「ウォーキングデッド」で検索された方々の訪問がほぼ毎日ある。恐らく幾度もブログで取り上げたから検索にも引っ掛かり易いのだろう。1stシーズンが日本で公開される前からずっと日本でも「ゾンビものだけれど凄い面白い作品がある!」とオススメしまくっていた。ミジンコとしてはラストで映画館でショック死しかけた「ミスト」の監督であるフランク・ダラボンが満を持してドラマの製作総指揮をするということでその期待値だけでメーターを振り切っていた。
実際のドラマシリーズは1stシーズンはゾンビものとしては傑作だ。大成功した1stシーズンであるのに制作会社のAMCが2ndシーズンの製作費を削減、ダラボンが降りてダラボンの側近ともいえる長年一緒に制作に携わってきたスタッフたちが残り2ndシーズン以降を制作している。クレジットにはダラボンの名前は今も「Developed(原案)」として残っている。正直、2ndシーズンは迷走といった印象だ。その後、ダラボンの構想では2ndシーズンにする予定だった刑務所を起点としたエピソードが3rdシーズンとなってだいぶ盛り返した感がある。
1stシーズンは短いこともあってか「もっと観たかった」といった感想でとても続きが気になった。2ndシーズンは「行方不明だったソフィアとの再会シーン」で余りのショックで気絶しかかった。正直観るのを止めようかと思った。3rdシーズンでガバナー(提督)の瓶詰めアタマコレクションで観るのを止めようかと思った。残酷描写にウンザリだったが人間ドラマが面白いのでそれでも止められなかった。ドラマの一貫したテーマは「(ゾンビよりも)人間が怖い」なのだ。4thシーズンでのハーシェルの最期が余りにも酷いので、もう観るのを止めようかと思った。あの温厚で世界があんなことになってしまった後でも自分の命よりも人の命を尊重するハーシェルという老人の最期をあんな感じにするなんて脚本家は悪魔に違いない。それでも続きが気になる・・・・というよりもガバナーがムカつくのであのクソヤロウの最期を見届けようと視聴継続。途中、ガバナーまさかのイイヒト化に多少戸惑ったりもした。
そして5thシーズン、4thシーズンの終わりの方でやっと出てきた終着駅。なんでかバーベキューをやっている描写多数。えなり君御一行が到着したときも、お母さんが肉を焼いていた。その後の本隊(?)が到着したときも、なぜか外で肉を焼いている終着駅の住民たち。ここでネタバレクイズでござーる。この4thの終わりの方で描かれたほんの数秒のバーベキューのシーンをミジンコの周囲の女性たちに口頭で伝えるだけで「なんでバーベキューをやっていたのか?」の答えがすぐに出てくる。対して当ブログ管理人のミジンコは、全て映像で観ていたというのに、5thシーズンでのホニャララ加工工場のような場所を見ても「ウィルス研究?」と思って状況を理解できなかったのである。この件についてはミジンコが余りにも勘が悪いのではあるが、普段、様々な損傷激しいご遺体を見続けて運んで埋葬している経験から、そのドラマ中での描写がピンとこなかったのである。なんでバーベキューをやっていたのか?答えは・・・・言わない!もう分かったと思うけれど言いたくない!(涙)
5thシーズン第1話の開始10分、「やばい!次はえなり君だ!(泣)」というシーンで「もうテレビ消す!」と叫ぶミジンコ。「ダメ!」誰が言ったかはいえないがともかく折角有料チャンネルで観ているものを消したら許さんという人がウチにはいるのである。更にその人の隣の小鹿馬鹿(仮名)もテレビのリモコンを確保してミジンコに渡さないポーズをしやがる始末。日曜夜に人がサクサク殺されるドラマはイクナイと思いまーす☆
ともかく、その最初の10分、あんまりにも残酷でイカンと思った次第。そこから更に3話まで延々と「ホニャララうめぇ」という人たちと主人公グループとの死闘・・・・というか、主人公グループもたいがいにしろ!というくらいに容赦ない。そういう世界なのだから仕方がないということを強調したいのだろうが、4thシーズン後半で「姉妹」のエピソードなど、ゾンビものにそれを求めても仕方がないとは思いつつも、残酷描写ありきでエピソードが進んでいる感が否めない。1stシーズンだって非常に残酷ではあったのだがストーリーも面白かったし、ゾンビものとしては新しいフィールドを切り開いていた。大人気であるが故にストーリーが長期化してマンネリ感に焦っての過激描写なのではあろうが、残酷描写が残酷描写の為にあるといった感がある。
・・・・・というわけで4話目からは観ていない。いつかまとめて観るかもしれないが、ともかく今は抗議の気持ちも込めて続きを観るのを止めた。つまらない作品だとは思っていないが、かといって今は支持できない。当初は、えなり君がゾンビに食べられたら観るのを止めると述べていたがここらが潮時だと判断した。逞しくなったえなり君の今後は気になるがそれでも脈絡の無い残酷性は受け入れがたい。
ノーマン・リーダスという素晴らしい俳優が、その演技力や作品作りへの真摯な姿勢に比例した高い評価を受けて全米屈指の人気俳優に登り詰めたことがこのドラマシリーズの数多い功績のひとつだろう。若いときよりなかなか浮かばれない俳優生活ではあったがここにきてやっと花開いたことがなにより嬉しい。初のハリウッド作品出演があの「パシフィックリム」のギレルモ・デル・トロ監督の「ミミック」であり、この「ウォーキング・デッド」では兄のメルル役を志望してオーディションを受けたものの、メルルにはドラマで唯一ともいえる有名俳優が起用され、それでも彼を落とすには余りにも惜しいということで急遽原作には登場しない弟のダリルという役が作られたほどの評価。今やそのダリルがドラマでは影の主役のような存在だ。
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