【北京時事】中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)が、
傘下にファンドを設け、各国の政府系投資ファンド(SWF)などから幅広く資金を集める 方針を固めたことが、19日分かった。日米などAIIBへの参加を政府が見合わせている国の機関投資家に、関与の道が開かれる。AIIBの設立直後にも ファンドを立ち上げる。
AIIBのファンド開設は、インフラ整備事業に投じる資金の十分な確保が目的。世界各国のSWFや年金基金に対し、AIIBでの長期的な資産運用を促していくとみられる。
ソース元:
Yahoo!ニュース 時事通信
中国は世界の投資家・投資機関を笑い殺そうとしているのだろうか?
結局のところ資金源と目論んでいた日本とアメリカがまったく釣れる気配がないので遂には国際金融機関になるはずのAIIBが機関投資家から資金を集めるただの投資ファンドと化すようだ。日米欧の機関投資家からの投資を受けるファンド、そういう系統のファンドならば当ブログの管理人であるミジンコでさえ、ファンドマネージャーになっている。国を相手にするはずのAIIBが民間のファンドと同じことを始めているということだ。これではAIIBはIMF(国際通貨基金)やアジア開発銀行のような国際金融機関とは言えない。
ファンドに投資した機関投資家は当然のことながら、その投資についての発言権を有し、投資プロセスや基金の運用状況についても口出しができることになる。お金だけAIIBに渡して後は黙ってくれるようなお人よしの機関投資家(主に銀行、証券会社、政府系機関など)がいるわけがない。ファンドに投資するような機関投資家の担当者はまさに金融・証券の世界での百戦錬磨の猛者たちなのだ。中国が主導するAIIBへの投資を決定するにはそれなりのリターンを確信してからであろうし、投資過程でAIIBの不信な行動の証拠を掴んだら訴訟も辞さないことだろう。中国国内での訴訟なんて愚を機関投資家が行うわけもなく、もしAIIBに何らかの不正が発覚した場合には国際司法の場での闘争となることだろう。つまりAIIB側が敗訴したら、巨額の賠償金や国際的な詐欺事件としてAIIB役員たちへの有罪判決も有り得る。
「日米などAIIBへの参加を政府が見合わせている国の機関投資家に、関与の道が開かれる。」なのだそうな。なんだこの中国時事通信の上から目線は?(苦笑)
だったら最初から日本やアメリカのみならず世界中の機関投資家に呼びかければ良かったじゃないか。結局のところ、このAIIBとやらは資金調達を日本とアメリカからと目論んでいたことがバレバレだ。ところが日本もアメリカもそんな罠には引っ掛からなかったものだから、なんと設立前の今の時点で資金不足となったわけだ。そりゃそうだ。数兆円単位の運用資金がなければ国家規模のインフラ事業への投資銀行なんか設立できない。できないのならば設立しなければ良いわけなのだが、単にこの巨額振り込め詐欺と化しているAIIBはなんとしても円やドルが欲しいのだ。なにしろ中国の通貨である元が信用ならないということをAIIBを主導する中国が一番解っているのだから。この世界で円とドルに無視された世界銀行がどれほど信用ならずに安定感に欠けるのかは為替ディーラー1年目どころか1日目の新人でも理解できる。
さて、今後、注意すべき点は国内のどういった人物や組織がこの機関投資家のAIIBへの参加をまるでチャンスのように話し始めるかだ。こんな常軌を逸した投資話すらも好機のように伝え、日本円を中国に流出させたい輩がいることだろう。AIIBが売国主義者を判定する巨大なリトマス試験紙と化している。
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