売れていないとは言わない。ドラマや映画への数々の出演経験があり、モデルやCMでも活躍している。タレント名鑑に登録されている芸能人でいえば確実に仕事が多い方だと言える。ただ、その才能を考えると世間一般での知名度、つまり主演としてのキャリアやなんでもかんでもゴシップ記事にされるような芸能人というタイプではない。それが藤井美菜(ふじい みな)だ。本人が芸能界でのポジションをどう考えているのかは分からないが、よくネットなどで叩かれるときに使われるマスメディアや芸能事務所などの「ゴリ押し」という言葉がオプションのように付いている数多くの芸能人がキャリアがほとんど無い内から主演や単独CM出演を果たしている中、彼女は(以前は学業優先という理由もあったが)連ドラの1話だけ出演するキャラクターを演じることが多かった。2年ほど前からだろうか、大学から学び始めた韓国語を駆使して韓国での活動も始めた。元々韓国語が話せる芸能人が日本にはとても多いといういわゆる「そういう需要があるのならば、もっと日本の役者が韓国芸能界でも活動しているのでは?」と思う中、サンディエゴ生まれ、直後に日本帰国、日本で生活してきた彼女のその選択はどうかと思ったが、しっかりと韓国でも役を獲得しているその根性には感服した。高校で芸能活動よりも学業を優先していた堅実さ、その後、見事に慶応大学に入学しているところでアタマの良い子だということは分かっていたが、韓国芸能界でも活動することで仕事を増やすという決断を23歳のときにしているのだからミジンコが考えているよりも遥かに先を考えて行動している。
「勇者ヨシヒコと魔王の城」や「コドモ警察」など異色作で監督としてのコアなファンを有する福田雄一の最新作「女子ーズ(じょしーず)」の戦隊ヒーロー5人の内の1人に藤井美菜が抜擢されたと聞いたときにはこちらまで喜んだ。桐谷美玲、有村架純、山本美月などと並んでの出演だ。
その藤井美菜が番組企画でプロの映画トレーラー(CM)制作者と30秒のCM作りでどちらがスタジオの得票数を得られるのかという勝負をしていた。そしてなんとプロの制作者(かなり有名で業界でも屈指の人気の女性)に勝利していた。ミジンコとしては全国ロードショーで広い層に訴えるにはプロの方のCMの方に一票をあげたいと正直思ったが、藤井美菜作品の方も確かに凄く良い仕上がりだった。実際、どちらが作ったのかを明かされるまでその2つのCMのどちらがプロのものなのか分からなかったほどだ。
その藤井美菜が制作したCMが↓こちら。
面白そうな映画だと劇場に足を運びたくなった。実際に対戦相手のプロの制作者の方もこの映像を見たときに「やられた!」といった印象を持ったらしい。藤井美菜はこのCMの為に自ら詳細な絵コンテを作成し、相当な時間を費やして構想を練ったと述べていた。確かにこれならばお金を払ってもいいCMだ。
藤井美菜の出演したインテルのCMがある。このCMを見て「あの子か!」と思った方もおられるのではないだろうか?
余りに彼女への問い合わせが多く放送期間の延長となったCMだ。この子がもう25歳だ。時が経つのはあっという間だ。
藤井美菜には制作の才能もある。将来はCMディレクターや監督でも活躍しているかもしれない。
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