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ソース元: ブルームバーグ
なんという飯が旨くなるニュース。しかしながら外国為替への投資に於いての5億円程度の損失は珍しい話でもなく、むしろそんなことがニュースになること自体が珍しい。この件がブルームバーグほどのニュース媒体が扱っているその真意は別のところにあると見ている。要は非営利団体であるグリーンピースが外国為替投資という営利活動をしていることを世界に知らしめているのだ。
寄付金を募り、企業からの献金も受け付けている非営利団体が為替で損失とは片腹痛い。それでは寄付金は環境保護に使われないまま為替市場の肥料となったということだ。これは寄付金をグリーンピースに託した人々への重大な裏切り行為だ。同団体からしてみれば為替運用で集めた寄付金を増やせば背任行為ではないということなのだろうが、そんな理屈を非営利団体が主張する権利があるだろうか?為替取引も業務の一部である当ブログの管理人からしてみれば、そんなリスキーな資金運用の元本(基金)が寄付金だなんて正気の沙汰ではない。儲かることもあるであろうが、儲からないこともあることに寄付金を使うなんて信じられない愚行だ。現に5億円以上が市場の泡と消えた。つまり5億円以上の環境保護に使われると思って寄付されたお金が為替投資に参加した誰かの懐に入ったということだ。苦笑しか出ない。
地球環境保全や野生動物保護のために寄付というかたちで参加すると気分がすっきりする人もいるのだろう。その気分までを否定はしない。だが!寄付をする者は寄付された後のその寄付金の流れくらいは把握して然るべきだ。恐らくグリーンピースは資金運用をしていることを知らないで寄付をしている人々もいるだろう。しかもその資金運用が外国為替市場に参加するという非常にリスキーな運用であるということも知らない人々もいることだろう。その寄付金は必ずしも大自然には届いておらず、単に為替市場で溶けていると考えたら寄付についての考えも変化する人々も少なからずおられるのではないだろうか?資金の流れが分からない科学を無視した自称でしかない環境保護団体に寄付をするくらいならば、そのお金でなるべく環境負荷は少ないが価格は高くなってしまう洗剤を買うとか、保健所から1頭の犬を引き取り一生面倒を見る(十数年の飼育費はかなりのものになる)とか、もっと具体的にできることにお金を費やした方が有意義だ。どこぞの実態が不明瞭な団体にお金を託すだけという行為よりもその方が啓蒙活動としても意味がある。自発的な行動ってやつは結構周囲からは見られているものだ。