左ふたつがカラビー、右がカラムーチョ。そっくりだ。勿論、カラムーチョは数十年も先に開発・販売されている。つまり後出しのカルビーがこういうパッケージデザインをしているわけだ。辛いポテトチップスとして暖色を大きい面積で使う等の多少の類似点は仕方がないとは思うのだが、ここまで文字や配色がかぶるのは偶然とは思えない。「ホットチリ味」という表記の文字色(黄色)と背景色(緑)までかぶっているのだ。これはいくらなんでもやり過ぎだ。
カルビーはスナック菓子大手としてずっと業界を牽引してきた企業だ。そういう日本人に豊かなお菓子文化という幸福を与えてきた企業がこんな小手先のやり方、即ちライバル企業であるコイケヤの主力商品であるカラムーチョの類似品を店頭に並べて、まるで消費者が間違って買うといったコスいことを狙っているやり方はどうかと思う。
1986年より発売されているカラムーチョはそれこそコイケヤが開発からヒット商品に成長させるまで心血を注いだ大ヒット・ロングセラー商品だ。当ブログの管理人・ミジンコもカラムーチョの大ファンであり、目標にしていることを達成するまで「カラムーチョ断ち」を3年したことがあるほど好物だ。当ブログをご覧の皆さんの中にもカラムーチョ・ファンは数多くおられるかと存ずる。
そんなカラムーチョ好きなミジンコが写真の3商品を撮影後に全て食べてみた。好みの問題はあるとはいえ、カラムーチョの圧勝だ。辛みをつければ良いというものではないのだ。カラビーは厚切りタイプも薄切りタイプもチリパウダーを振りかけたそのままの味といった印象。対してカラムーチョにはなにかがある。味が深いのだ。パッケージだけ似せたところでこれではむしろカルビーはカラビーによってその評判を下げるのではないだろうか?
ポテトチップス、かっぱえびせんと歴史に名を残すお菓子を開発、販売してきたカルビーともあろう企業が競合他社のヒット商品そっくりのものを発売して、その商品名がカラビーだって?そんな恥ずかしいことはカルビーにはして欲しくなかった。カラムーチョの牙城を崩そうとするのならばパッケージデザインで姑息なことをやるのではなく、あくまでも「味」で勝負するべきだ。カルビーほどの企業がいったいなにをやっているというのか?日本が誇る製菓メーカーがこんなことでは泣けてくる。日本の製菓メーカー各社が、ロッテなど韓国の製菓メーカーに散々パクリ商品を出されている現状は酷いものだが、それだけ日本のお菓子は優れているという証明でもある。カルビーもそんなパクリ商品の被害者であるというのに、自分たちも同じようなことをやってどうするというのか?カルビーほどの企業ならばお菓子作りに対しての矜持というものがあるはずだ。それを忘れてはならないはずだろうに。カルビーの猛省と真にカラムーチョの良きライバルとなるべき新商品開発を望む。
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