これも小選挙区制度というものなのだろうか、理解し難い選挙区がある。選挙とはそういうものだと思いつつも、地元だけではなく国の未来を考えれば「こんな人物に国政を任せていいの?」と、どうしてもその選挙区への憤りを感じてしまうことがある。その選挙区なりの事情があり、そこの有権者たち独自の思いがあるのではあろうが、どーーーーしてもその投票に疑問が残るときがある。対立候補の弱さや、先代から引き継がれた地盤の強さなど諸々の理由はあるのだろうが納得できかねる。
群馬5区で小渕優子候補が圧倒的多数で当選。自民党はこの候補者を公認している。岩手4区では小沢一郎候補が辛勝とはいえ当選。あの選挙区の有権者たちは東日本大震災の時のこの候補者の対応すらも忘れてしまっているようだ。日本全体、つまり国民投票で「この候補が国政に要りますか?」と投票したら先ず当選はしないであろう候補者たちが小選挙区制度では次々と当選する。どぶ板選挙なんてものが通じるのではなく、候補者の資質と能力、そして政策こそが投票への判断材料となるべきだ。
悪夢の民主党政権から安倍政権に代わってからも政治が100点満点とは到底言い難い。かと言って国民がその満点ではない政治にずっと萎えて前に進まないわけもいかない。日本とは政治主導ではなく民間主導でここまでの経済大国になってきたのだ。今回取り上げた小選挙区のような国政なんて知ったこっちゃないと言っているかのような選挙区や有権者たちの姿勢をイヤでも知ってしまうことがある。これが政治云々を批判する前に先ずは国民の方も反省するべき点だろう。これでは政治家たちが国民を舐める。知名度のある候補者が「今回はピンチだ!」と選挙区の有権者たちに訴えかけてひたすらどぶ板選挙をやれば当選してしまうのだ。先ずはこういうところからの改善が急務だ。
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