結論は既に掲題のとおり。そんな考えに至ったニュースは以下のとおり。
「急患搬送にオスプレイを」 東京・小笠原村議会が決議(Yahoo!ニュース 朝日新聞)
自衛隊が導入を決めた新型輸送機オスプレイについて、東京都小笠原村の村議会が、早期の導入や急患搬送への利用を求める決議をした。村は本土への急患搬送を年間30人前後、自衛隊に依頼しており、オスプレイを使えば搬送時間を短縮できると期待している。
決議は26日に
4対3の賛成多数で採択された。28日、防衛省へ送った。
本土から約1千キロ離れた小笠原では、滑走路がないため、急患は海上で発着できる飛行艇やヘリコプターを使って本土に運んでいる。オスプレイは滑走路がなくても垂直離着陸でき、飛行艇が使えない夜間なども搬送ができるという。
4対3だって!?危ない。ギリギリ過半数での可決だ。3名もの議員が反対票を入れているとは呆れた。救急搬送のときに要救護者を運ぶ乗り物は速い方が良いに決まっているだろうに!オスプレイが個人的感情でイヤだからといって村民の救急搬送が遅れても良いとする村議会議員たちなんてとんでもないモンスターたちだ。
もうこのブログをいつもご覧の皆さんには耳にタコであろうがオスプレイが離島で救急搬送する場合のメリットを述べたい。先ず第一にオスプレイは主翼を縦方向に回転させることができるために飛行中は輸送機のような飛行機のかたちに、そして離着陸時はヘリコプターのように垂直に着陸と離陸ができる。輸送機と同様の飛行、つまりヘリコプターよりも速く飛べ、輸送機では離着陸できない状況でもヘリコプターならば離着陸可能な場合はオスプレイも離着陸できる。更に垂直離着陸機は着陸の際に自機の足元にさえ照明を当てられるのだ。これが大きい。滑走路や海上を着陸に使わないとならない航空機の場合は夜間に照明の無い場所での着陸は障害物などの有無の安全確認ができない為に着陸を諦めなければならなくなることが非常に多い。この問題がオスプレイのような垂直離着陸機には無い。滑走路が無くとも夜間でも飛べることは勿論のこと、着陸もできるということだ。それらの性能だけでも救急搬送、ましてや離島で急患が出た場合の搬送にどれほどのメリットがあるのか容易に想像がつくはずだ。
更に言えばオスプレイは機体が大きい。大きいことは安定しているということだ。海上の船と同じく、航空機も大型機の方が安定して飛行可能だ。空を飛ぶということは簡単なことではない。気流が渦巻く中では機体には高い柔軟性が求められ、雲といういわば粒子の巨大な壁を突き抜ける時にも機体には相当な衝撃が加えられている。救急搬送のときに重体の患者を小型ヘリで運ぶよりもオスプレイのような中型機で運んだ方が機内の揺れは少なくなり患者への負担は軽減される。揺れが軽減されることにより従来よりも機内での処置が容易になる。即ち、機内が広い方が救急救命士たちの作業が捗るということだ。狭いヘリの中では心臓マッサージは難しい。オスプレイの広い機内ならばやり易い。
3名もの村議会議員たちが救急搬送についてまでオスプレイの使用を反対するとはどうかしているとしか思えない。現に年間約30件もの救急搬送があるという島で速く確実に離発着できる搬送手段に反対する理由が見当たらない。こんなことにまでオスプレイを反対するとはまるでオスプレイ反対教という宗教の狂信者たちのようだ。
ちなみについ先日取り上げた
この記事で証言者として挙げた元国会議員は小笠原諸島返還に尽力した人物。別に小笠原諸島が後の選挙区だったわけではない。本人の希望でもなんでもなく島民の皆さんの働きかけで島の道沿いに銅像が建てられている。政治家の銅像が建つということ自体に若干の嫌悪感のあるミジンコなのではあるがそれはそれとして島民の方々の気持ちというものがあるのだろうとは理解している。そんなこと(銅像があること)は知らずにバイクでその道を走っているときにその妙に誰かさんに似ている銅像を見かけたとある着ぐるみライダーは
その銅像の出来栄えに油断して噴いて注意をそらされてしまい危うく転倒しかかったそうな。いや普通いきなり知っている人の銅像が視界に現れたら笑うってば・・・・・。小笠原諸島はツーリング観光が盛んだがバイクで転んで大怪我をしたときが危うい。なにしろ救急病院のある都内まで1,000kmもあるのだ。今後はオスプレイでの搬送も可能となると自衛隊の手間を増やしてしまい申し訳ないとは思うが頼もしく思える。観光地でもある小笠原諸島が迅速な救急救命を可能とするオスプレイでの搬送を否定する理由が見当たらない。
小笠原諸島の有権者の方々には慎重な投票を期待したい。事は命にかかわることだ。なにも救急搬送までオスプレイを否定する議員なんぞ選ぶことはない。別に島に負担を与えるような事案ではないのだ。2015年から自衛隊がオスプレイを導入するので小笠原諸島で急患が出たときには自衛隊機としてオスプレイもその搬送に使いましょうよという話だ。今までだって自衛隊機は幾度となく小笠原諸島の救命活動に尽力しており、その機体が従来の旧型機だけではなく最新鋭機のオスプレイになることがそんなに悪いことだろうか?どんな機体で運ばれようが家族や友人や自分の命が助かった方がよほど良いじゃないか。
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